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ですから、この地方分権の推進には、次の段階がもう一つくると思います。それはどういうことかと言えば、県から市町村に委譲される仕事や財源もその次の問題なってくる。今は国から地方自治体。しかし地方自治体の中でも今度は徳島県から徳島県内の市町村に委ねていく仕事、或いは財源、こういう事も出てくるだろうと思います。ところが一方においては、そういうようなつまり川の上流から下流に水を流していくだけの流れではなくて、逆に広域行政というのがあります。

これはつまり今も県内の市町村が一部事務組合というものを作っておられると思いますけれども、災害対策の問題、消防の問題、或いは上下水道の問題、或いはゴミや産業廃棄物の処理の問題とか、こういう事は沢山ある訳です。これは一部事務組合というものを作って会費を出しあって一つの連合体を作って御処理をなさっております。これが今度は増えてくる訳でございます。現実に昨日か今日新聞を見ておりましたら、早明浦ダムの貯水率というのが30数パーセントになっちゃった。給水制限をせざるをえない。直接にはあれは香川県の高松近辺、いわゆる溜め池以外何も持っていない高松砂漠と言われるような所に対して、吉野川その他から水を分けている訳でありますけれども、池田の方から分水している訳です。ところがあの早明浦ダムに行くと書いてあります。あそこに出来た記念碑に、四国は一つと書いてある。四国は一つ、こういう考え方もこれからは、仕事によっては出てくるという事であります。

 

 

 

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