鳥取県は福祉の関係では全国で10位以内に入っている状況ですが、高齢化率あるいは老人世帯が多いといった点が非常に気になります。今後とも、これに満足することなく一層努力していかなければいけない。要は保険あってサービスなしではどうにもなりませんので、サービスが十分にできるような対応、しかも介護保険となると広域的な対応が必要になってくるのではなかろうかと思いますが、そういったことについて今後一層努力していかなければならないと考えています。
高橋さんからは、サービスは住民のニーズに合ったものでなければならない。広域生活圏というものを十分考えて、自治体として生活環境面から標準化あるいは指数化するような方策も今後検討していかなければならないといったお話もありましたが、これから十分考えていかなければならないと思っています。
千田先生からは、ゴミ問題で、特にドイツの廃車のリサイクル制度のお話も伺いましたが、日本はまだこれからかなといった感じがします。日本でも買い物袋を持ってデパート、スーパー等に買い物に行く習慣がかなり出てきたかと思いますが、やはりゴミ問題も含めると、徹底した分別とゴミを出さないということを今以上に徹底しなければならないと思います。
それから、まちづくりですが、斉藤先生からありましたように、まず、熱心に取り組む首長さん、やる気のある職員の方、そして熱心な市民が必要であるということで3つの法則を紹介いただきました。考えてみると、やる気のある首長さんなり職員さんなり市民がいなければ、やはりまちづくりはできないと思いますが、私は、これにもう1つ、いわゆる、役者というか、真っ直ぐに突撃していくような者がいたほうがいいのかなという感じもしています。
分権には「権限」「財源」「人間」というのが本当に大切なことになりますが、自治体が責任を持つとなると、やはり自治体も今以上にスペシャリストを養成しなければいけないというのを改めて感じました。
智頭町で行われているゼロ分の一運動は、何もないところからみんなが集まって、わいわい言いながら何か新しいものをつくり出すというすばらしい事業です。今後も続けていただきたいと思いますし、合併については、吸収ではなくて乗り込んでいって合併するのだという積極的なお話もありました。今後はそうありたいものと思います。
地域主導のまちづくりとなると、やはり分権社会の実現には、何よりも市町村が住民と一緒になって、住民の協力を得た地域主導のまちづくりといった手法が必要ではなかと思います。それには、やはりどうしても住民の皆さんの積極的な参加がなければうまくいかない。そして、住民の意見を取り入れた長期的なビジョンも市・町村としては必要になるのではないかと思います。
行政の取り組みとしては、住民参加のためにはもっと多くの情報提供、あるいは広聴活動といったシステムづくりが、今後は必要になるのではなかろうか。そういったことから、県も今後一層の情報提供をやっていかなければならないと考えています。
県と市町村との関係は、基調講演でもありましたとおり、対等・協力という立場を堅持しながら、補完し合いながらやっていくことになると思いますが、県も自らの政策企画能力等の向上に努めて、市町村と一緒になってやっていかなければいけないという感じがしました。やはりこれからの主体は市町村であるということを前提にして、県はこれをバックアップするといった姿勢がより一層必要かな、あるいはそういった姿勢に転換が必要かなと思っています。
続きまして、会場の皆さんからの質問なり意見をお伺いしたいと思いますが、パネリストのどなたかに意見をお聞きしたい方がありましたら、ご指名いただいて質問をお願いしたいと思います。
質問 千田さんにお願いします。
分権をそれぞれでやれということになると、あまり詳しいことはわかりませんが、貧乏人は麦食っておれということになって、金持ちの市町村と差がついてくるのではないか。