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お茶碗も落とせば欠ける、このはかなさとかあやうさ、大事にしなくては壊れる。ですから、欠けてもいいと思ってお茶碗を使います。欠けないためには、下をどけてから洗うこと。こうすれば少々滑り落としても欠けないことなどが分かってくればいいのです。

そうすると何が違ってきたかというと、生ゴミのところに食べ残したものを捨てようとして「どうしょう」と思うようになるんです。こんなにゴミがでちゃっていいんだろうかと。水をジャージャー使うことはダメと言っていますから、止めて全部洗ってから最初、少量の水で流すというのも徹底してきました。最近は私より息子の方が厳しくなって、もし彼のお嫁さんにすごい浪費型の女の子が来て「イヤねえ、うちの旦那はすごい細かいのよ」なんて言われちゃったらどうしょうと思うくらい。

息子たちも歯を磨くときは水を止めてやってますし、とにかくどんなにしち面倒臭い生意気なことを言いながらでも「いただきます」「ごちそうさま」を言う。自然の恵みへの感謝と物を洗うということで、生ゴミは出さない、汚れを少なくする、水を大事に使う、それから自分で自分のことはやっていく。この自立への道を通じて、環境の大切さもなんとか仕込んでまいりました。

 

こんなふうに家庭でできることはもっとたくさんあると思うんです。例えば、ドングリの木を植える会とか色々ありますね。ボランティアでミズナラを守る会というのをやっている方がいて、ちょっと寄付するとシマリスが生息できるとか。でもわずかなポケットマネーであっちにもこっちにも寄付するのは大変なので、私はできる範囲で、気が付いたときにそういうボランティアとか寄付とかやります。子どもたちにも、できる範囲でやっててちょうだいねと言っています。

 

 

 

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