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ちなみに先ほどのチンパンジーなど森林生活者と違って、私たちがエネルギーを作り、それを大量に使う生活をしていることを木に換算して比較してみる数字があります。

それで見ると、まず私たちが呼吸をするのに20年ぐらい育った木が16本必要だというのです。人間ひとりが毎日呼吸していくのに木が16本です。これが炭酸ガスを取り込んで、それを酸素に変えてくれる「生命の木」です。

さらに、16本の「生命の木」にプラスして、人間には「文明の木」というのがあるんだそうです。それは先程から言っているように、エネルギーを使うことによって木をたくさん切って緑をつぶして、例えば工場ができたりといういろんなこと全部。これを「文明の木」に換算すると、日本人ひとりあたり使っている木は、16本+αで300本なんだそうです。こういう文明的な生活、文化的で、便利。即、どこかに飛んでいける。こんな生活を維持するのには300本の木が必要なんだそうです。それでアメリカはもっと大型ですから、今だって大型車が走り回って、ガソリンはくうわ、ファーストフードみたいな大ざっぱなことやって、夜も不夜城のように電気が付き放題。ラスベガスというようなところは本来はそこになかったところに人工的にどんどん作って、膨大なエネルギーを使って、不夜城にしているわけです。ああいうの全部含めますと、アメリカはひとり500本なんだそうです。

 

 

 

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