実際に何セットかノンフェーダで動いている劇場があります。日替わりでくるような場合、いろんな方の意見を伺いますと3段プリセットフェーダなり、それ以上のプリセットフェーダは欠かせない。最近このムーブフェードの調光卓に3段プリセットフェーダーが組合わさった調光卓が沢山出てきたように思います。場合によっては1000シーン位のメモリーを持っていても、やはり5段プリセットフェーダが欲しいとか6段プリセットフェーダが欲しいという照明さんもいる。できれば、私としましては1000シーンも持っているのなら3段プリセットフェーダで留めておいて欲しい。(個人的な見解)
3種類の特徴ですが、プリセットフェーダメモリ調光卓言い換えるとクロスフェーダー調光卓これについてはプリセット段でレベルを設定して、そのレベルをシーンとして記憶していく。再生はクロスフェーダーなリサブマスターなりで行う方式。
それからサブマスター調光卓につきましては、これもプリセットフェーダをだいたい持っていてそのプリセットフェーダでレベルを殆ど記憶してその記憶の方法も非常に考えられていてワンタッチで記憶ができる。例えば、セルコのGOLDなんて言うのはプリセットフェーダを手前に動かす事によって記憶ができる。そのあたりのアドリブをメインに考えている調光卓だ、と言うことが言えるのではないか。
チェイスなんかもやはりどの調光卓もシーンを記憶することによってそれをステップにしてそれを走らせる。チャンネルで走らせる物もある。それからコンピューター支援調光卓、ムーブフェード調光卓と言い換えても良いのではないか、この調光卓の特徴としてはだいたい構成はキーボードとディスプレイ、他の要素もありますが、大まかに言えばこの2点がメイン。特に、キーボードについては操作性、なにぶんキーボードを打つ回数が多いので一つでもキーを押さないような工夫が成されていないとクレームが付いてくる。
ディスプレイは見やすさ、分かりやすさが命。これらが解決されないと使いづらいということになる。ディスプレイについては、一時期はブラウン管の14インチや20インチのものが使われていたのですが、非常に舞台を見たときの見切れが悪い、邪魔になる。したがって端に置くことになってしまい、そうすると照明サンの顔が横を向いてしまう。そうすると目線がずれてくるので、できればブラウン管に替わる物が欲しいということが一世代二世代前の状況だったとおもいます。前面にCRTを置く場合には、レールで動かせる方式を作ってみたり非常にごつい物になっていた時期があったように思われる。香川県県民ホールの大ホールもCRTが5台ありレール付きで動かしている。最近液晶の表示器が出てきて、ここ数ケ月の間で14インチの液晶で10万円を切ってきたという非常に入手し易い値段になってきた。これが3年位まえだったら100万円はくだらなかった。
液晶の良いところは、同じ14インチでもCRTと比べて液晶の方がサイズとしては大きくなります。有効表示寸法としては液晶が大きく、CRTでは、表示の歪みを直そうと思えば更に有効表示を小さくしなければいけない。実際には液晶の14インチクラスがCRTの17インチクラスになる。ただし、どうしても見え方が悪かったと言う時代があり敬遠されていたが、最近TFTで視野角が広がったり表示方法もだいぶ見やすい表示方法になってきたということで、液晶が今はメインになってきている。プラズマディスプレイというのもありますが、これは非常に見易いが、サイズ的に大型化してきているので14インチクラスには落ちてこない。
液晶の更に良いところはスペース、電力、この辺が最近の環境に適している。例えば、メーカーの工場は非常に環境に対してうるさい。昨年12月の京都環境国際会議以来O2削減ということから、少しでも電力を落とすようにということで昼休みは一斉に消灯になる。個人個人のパソコンは全て切れる。また、ゴミの区分けも非常に細かくて例えばたばこの箱を捨てる場合にも4種類に分ける。銀紙を捨てる場所、外箱のビニールを捨てる場所、紙を捨てる場所等、全部で十数カ所に区分けされている。解らない人はそのゴミを自分で持ち帰っている状況です。今後は必ず省電力と言う方向に進んでくる。あるいはゴミ・リサイクルに行き着くのではなかろうか?これが大きなテーマに必ずなる。
液晶で標準的な物は2台。