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何十億という建物を建てるのに最後、確か8500万だったかと思いますが、そのくらいの補助金しかでない。何だと言っても自治省の力が強い。その自治省関係の財団、地域創造ができたおかげでかなり文化事業がさかんになってますよね。ステージラボというのもご存じだと思いますが、いらした方もいらっしゃいますか。年に2回ですか、この間札幌でありまして僕も行かせてもらいましたけれど、いいですよね3泊4日ぐらいでしょうか。初級コースとか管理職コースとかいろいろなコースが有るんですけれどもすごくいいのは、いろいろなところの会館から人が集まっていますから新しい仲間作りができて、情報交換が出来てみなさんのところでも毎年1人ずつくらいは参加してみてはいかがでしょうか。それとか芸術見本市、東京国際フォーラムで今月ぐらいに2日間しかやりませんでしたが、地域創造ができたおかげでいろいろな交流、事業が行われるようになった。それも文化庁の移動芸術祭的ないわゆる観賞型の事業じゃない人材の育成にポイントをおかれた点、また交流とかにポイントがおかれた事業が次々とでています。

それから一般市民の参加促進ということでこれもビデオを用意してるんですが、もし時間があったら見てもらいたいと思っているんですけれど、ホールサポーターとか文化ボランティア、これもよく耳にする言葉だと思うんですが、ずいぶん盛んになってきていますよね。これも本当にホールで働きたい人とかホールに興味を持っている人って数が増えてきていると思うんですよね。慶応大学でもアートマネージメント講座って、ことしで7期目ぐらいでこれは文学部の授業ではあるんですが、どの学部の人も参加できますし、社会人でも受け入れてもらいます。ですからホールの方なんかも何人かお越しになっていましたけれども、1年間授業を受けるんですね。資格制度がありませんのでどうなるわけではないんですが、かなりの人気講座です。それから幾つかの大学ではいわゆる講座ではなくて学科としてアートマネージメントとかアートプロデュースをやっているところがありますよね。昭和音大、大阪芸大とか近畿大学とかあるんですかね。大学教育の中でも舞台芸術に関することを専門的にやるつまり役者を養成するんじゃなくて技術者を養成しようとか運営スタッフを養成しようと講座が出来てきています。やはりニーズが有るからと言うよりはやりたい人がいるからだと思うんですけどね。まだまだニーズまで至ってはいないと思いますけど。皆さんのホールでも職員募集でそういう講座を出た人を優先的に採ろうとかと言うことはないかと思いますがそれは事業が年間10本しかやらないとすればあまり専門スタッフを雇っても意味がないと言うことになるのかも知れません。

そういう中でホールサポーターとか文化ボランティアとかを一般公募しますとかなりの人数が集まります。岐阜県羽島市というところでも2〜30人集まればいいかなと思ったら100人以上集まりましたし、滋賀県では60人の定員に300人の応募が有ったホールもありました。それはボランティアですから、それでお金がもらえるわけじゃないんですよ。ご存じのように滋賀県って、真ん中に琵琶湖がありますよね。大津ですから南なんですね。北の方からそこに行こうと思ったらすごい時間がかかるわけですし、交通費もかかります。でも受けている側としてはホールでやっている事業が魅力的ですからそれに関わりたいことと、1つのカルチャー教室的な感覚じゃないかと思うのですけれど、そういうことを学んでみたいと気持ちをもった方が非常に増えてきていると思います。各地でそういう文化ボランティアなんかが組織化されてホールの運営を手伝って下さいという形ですよね。黒部ではアクティブグループていう作り方をしていますが、要は例えばバンドやりたいなというときに文化ボランティアグループに申請するわけですよ。するとニュースの中に載るわけです。で、興味を持った人が集まってその活動が始まっていくとゆうようなことがあるわけです。黒部もたくさんそういうグループが出来ています。

又、オリジナル作品の企画制作ということもかなり今、色々なところで行われてきています。古くは第九を歌う会でしょうか。オープニングにあわせてプロのオケを呼んでコーラスで参加しようというタイプのことは非常に多かったと思いますが、それだと参加できる趣味の人は限られますよね。コーラスのファンの方は参加できるけれどもそれ以外の人は参加できないということで僕らが新田町でやったときにはミュージカルを作りましょうということを提案したわけです。ミュージカルと言うことになれば歌あり踊りあり芝居ありということで参加する人もかなり広範囲になりますし又、実際、自分が舞台に立つんじゃなくても絵が好きな人には大道具を作ってもらうとかファッションに興味のある人には衣装を作ってもらうとか色々な形の方々が参加しやすいということでミュージカルを作りました。

 

 

 

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