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3) 最近のホール設備面での特徴

1] オペラ・演劇ホール

 

●舞台上部の照明基地としてライトブリッジが多用される。これは舞台の大道具が飾られた後の照明合わせが容易になるためである。

●きめ細かな明かり作りのため、1負荷(1台のスポットライト)1回路が採用され、このため調光回路数が増加する。

●HMI等のプロジェクション・スポットライトや種々の光源を使用するために直回路が増加し、また電源装置をブリッジ・ギャラリー等に設置する側が増加する。

●リモコン機器が導入されるケースが増え、また将来の増設に備えるため、リモコン機器用の信号線や電源線を敷設しておく。

●照明器具では、カッタースポットライトが多用されるようになった。

 

2] コンサートホール

●高い天井からの照明で特に高照度(1000〜1500lux)が望まれる。

●特に低騒音の照明器具が望まれる。

●楽器の熱的影響を避けるため、熱線を低減した照明器具が望まれる。

●ポピュラー系のコンサートを催す場合もあり、持込機材用の仮設電源盤を設置する場合もある。

 

3] フリースペース、実験劇場、コンベンションホール

●あらゆる試みやイベントに対応するための、調光回路の分散配置。

●調光操作卓をどこにでも設置できるようにするため、調光信号コンセントを数ヶ所に設ける。

●リモコン照明器具やディスコライトも使用されるので、そのための信号線路の敷設。

●照明操作の機動性を確保するためのワイヤレス操作システムの導入。

●調光操作とリモコン操作を同調させるためのリンクシステムの採用。 等

 

以上は一例であるが、より合理的で高度な技術が、施設ごとのコンセプトが明確になることによって求められてきている。

 

2. 照明設備の動向

2-1.リモコンスポットライト、カラースクローラ

 

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