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一枚百円のムキを、十枚二十枚は授業料、時には三十枚四十枚と、スッテンテンになるまではまって、その上また財布の重そうな友達を紹介するのであるから男は教祖だった。

男には三年前、関東コウノ巣のお十夜で会った。それきりである。道内ではすでに多くの大人になったゴラン達の気憶に残るだけとなった。

話が横道にそれた。男は人を横道にそらす術を使った。これは秘術なので、この男しか使えない。なぜだろうか。高市からは急速におもしろい人間が姿を消している。

 

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釧路の港まつりで露天、飴細工を営む筆者

 

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函館の高市で筆者側から撮影した風景(筆者撮影)

 

 

 

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