ワークショップという形としては今回が最後となるが、これからもみんなで意見を出したり、何かのイベントをしたりと言うような活動を続けていって、みんなの施設になるようにしたいというみんなの気持ちが、再確認された。
今後も、細々でもいいから活動を続けていって、ここにこんなものがあるということを、多くの人にアピールしていき、少しずつその輪を拡げていければよいのではないだろうか。
どのように使うとか、何にするとか、はっきりした方針が固まったわけではないが、皆の意見もまとまりつつあり、何かしらの方向性と可能性が見えてきたのではないだろうか。
(4)3班まとめ
メンバー:正田周子・田中種造・坂本明・橋本喜久男・桑原良治
進行:池田聖子
3班は「旧中林綿布工場」及びその周辺地区をいかに地域住民が使いこなすことができるか、という具体的な利用方法について意見交換が行われた。以下に工場内部と外部に分けて、提案を整理してみたいと思う。
1] 工場内部について
熊取の歴史に欠かすことのできない綿布をこの工場内の施設にどのように絡ませることができるかということが、1つ目のポイントである。その方法として、1]体験ゾーンとして実際に動く機織り機を置き、生きた歴史を体験してもらう。出来た布はお土産に。2]タオルにオリジナルのデザインを施しショップで販売。3]繊維産業の先端的研究所を設置する。これは以前の熊取の中心的地場産業であった繊維産業の復活を目指したものであり、工場のもつ歴史性を汲み取ったものである。このように、綿布というキーワードをもっと工場内施設に活かすべきだという意見が多かった。2つ目のポイントは工場のある場所の利便性を活かしたものである。不便なところにある図書館には、なかなか足が向かないが、工場内にその出張所のようなものができれば休館日などを気にせず、利用できるのではないかという意見。そして最後の3つ目のポイントは情報発信の拠点である。1つ目に挙げた繊維に関する先端的研究所とも関連づけても良いし、ケーブルテレビの拠点とするのも良いだろう。熊取の歴史や文化、生活など生きた情報を地域へ発信する拠点となるべき施設であると、思われる。
以上が工場内部に関する提案である。ショップで熊取で栽培された野菜もタオルと一緒に売るなどして管理・運営のための資金とするなど、地域に密着した方法でこの工場を活用していくことを皆さんは望んでおられることが良くわかった。
2] 工場外部・周辺地域について
活用方法への提案を受けたものは公園と水辺(川)に関するものが大半である。まず1つ目の公園に関して1]防災の拠点とする。2]子供が安心して遊べる所とし、様々な種類の遊び道具を置くのではなく、公園から見える景観(赤レンガ)をメインとしたシンプルな児童公園。3]熊取を走り巡る「だんじり」が祭りの時、集合できるお祭り広場とする。4]カルチャーフェスティバルの会場とする。以上が、公園に関する提案であるが、これらをまとめると、この公園の場所が地域住民にとって、大変便利な所にあるので、子供からお年寄りまで世代を超えた交流・ふれあいが期待できる場所として活用したい、ということのようである。