1]地域ネットワークの重要性
周辺地域計画として熊取駅から中林周辺のネットワーク計画が提案された。これに対して意見を出しあった。
・人の歩くルートとして地区の中を設定しているが、住環境にも充分考慮しなければならない。
・住吉川を緑道としてネットワークできれば理想的だ。
・この地域は自動車交通の問題を抱えている。
・今度中林の保存活用が進んでいくことになるが、地域の住民との連携が欠かせない。住民に受け入れてもらわないといいものはできない。そういった意味でも周辺地域計画は重要となってくる。
・駅からの案内・サインは重要。
・中林の保存活用計画でもその敷地だけにとらわれることなく、周辺も含めて計画が必要。例えば駐車場を国道170号沿いにもってきてそこから歩いてもらうなど。
・保存活用計画にあたっては地域の防災拠点としての位置づけも必要である。
.この地域は散策するにはとてもすばらしいところ。景観を守る手だてや見るポイントの整備を考える。
2] 愛着のもてる保存活用計画に
旧中林綿布工場の保存活用計画では活用のゾーニングについて討論した。
・全面に駐車場があるよりも前面は住民の方が気軽に寄れるような工夫がほしい。
・中家との間の空間は重要。住吉川を利用したもっと大胆(大きな)親水公園とする。
・旧事務所は中家と中林とつなぐ拠点となるだろう。
・煉瓦造の受電室はちょっとした物品販売に利用できる。
・体験できる施設としたい。その意味でも綿花の栽培畑はおもしろい。そこでとれた綿花を順番に加工して綿布をつくれる工房などもとりいれたい。畑の管理など地域の人が積極的に関わりをもてると、楽しいのではないか。
・善照寺にあった中世の山門が残る。シンボル的に利用するのも良い。
・建物の内部の利用は工夫しだいでどうにでもなる。早急にすべての計画をするのではなく、使いながら追々決めていけばよい。
3] 「みなで使おう中林・レンガ工場」
討論をしていくうちに自然と「みんなで使おう」、「地元で使ってみよう」、「気軽に使おう」といった言葉が集まってくる。
・これだけのものが熊取町の所有となって住民の前に出されてきた。これは地域が主体となって利用できる貴重なものである。
・みんなが気軽に来て使うためにも順々につくっていく。広場に遊びに来て今度は中林の中をのぞいてという風に何回も来れるようなものにしたい。
・建物の内部も手前から順番に整備していけばよい。一度に仕上げる必要はない。
・文化サークルなどの活動の場として利用しやすい。まず使ってみよう。
・そうじもみんなでしながら使おう。
・自分たちがきやすく使えることが大切。
4] まとめ
1時間ほどのグループ討論は、アッという間に過ぎた。結論として「みんなが使い、その中から少しずつ整備していけばよい、まずは来て、見て、使おう。」ということだ。地域の人がいかに愛着をもてる施設にしていくかがとても重要な課題なのである。このワークショップを通じて「なじみやすい」「きやすい」といったことが重要なキーワードとなっている。地域の人に使われてこそ、地域に根ざしてこそ、誇れる施設になる可能性があることが分かった。