6-2 ワークショップ4]「皆でプランを考える」
(1) ワークショップの概要
くまとり煉瓦工場調査では、4回のワークショップを終え、旧中林綿布工場の保存活用についてみなさんと討議を重ねてきた。今回は今年度調査のまとめの意味も含めて「皆でプランを考える」というテーマでワークショップを行った。1月23日(上)熊取町公民館で開催されたワークショップには20名の参加があり、保存活用の方針の確認と煉瓦工場の保存活用の提言にむけてモデルプランの討議を行った。
1] 今までの調査及びワークショップの成果
グループでのモデルプランの検討にはいる前に、今までの調査の整理を行った。調査委員会、ワークショップ、事例視察、フォーラム、広域調査、地域調査、建築構造調査、建築計画調査と各調査から分かったこと、その中から確認された基本方向、そして提起された課題をおさらいした。一年間という短い期間であったが、住民の方と専門家、行政とが一緒になって保存活用をテーマに調査・討論してきたことは大きな成果であり、非常に大切な作業であったと思う。
2] 毎グループの討議白熱
保存活用計画のマスタープラン案の説明の後、3グループに分かれての討論となる。保存活用の基本方向については何かテーマとなるものがほしいが、討議の最後に決めようということになる。モデルプランでは、駅を含めた地域ネットワークプランと工場の保存活用プランがある。ネットワークについては駅からのアクセスや、自動車の問題、例えば中林敷地内に駐車場をもつのではなく、幹線道路に駐車場をもうけてそこから歩いてきてもらう工夫もあるという意見があった。中林については誰もが気軽に寄れて、住民が自由に使えるようなもの。そのためには一度に整備しなくても順々にみんなの意見をききながら、またはいろいろ使ってみながら考えていこうという意見である。そこでこの保存活用のテーマが浮かんできた「皆で使おうレンガ工場!」である。とにかく使っていこうということ。これが熊取のレンガ工場に求められている。
3] みんなの意見がまとまる
3グループの討論であったが、ほぼ同じような意見がまとまった。やはりワークショップを重ね、皆の意見が一つの方向に向かってきたのではないかと思う。最後に一言づつ意見言ってもらったが、ワークショップという住民が主体となって計画をつくっていくことがとても重要で今後も住民が積極的にかかわれる中林の活用計画にすべきという意見が多かった。中林の保存活用はここからスタートであり、その下地づくりに今回の調査が果たした役割は大きい。
(2) 1班の討論
メンバー:福永截彌・大野久美子・塩野龍雄・富安浩・村田明人
進行:住田尚美
今回のワークショップのグループ討論は、比較的少人数であったのでそれぞれ活発に意見が出された。旧中林綿布工場保存活用計画の基本方向については、計画の骨子に今までのワークショップ調査で討論されたことが基本となっているので問題はない。しかし保存活用にあたってのコンセプト・テーマを設定したいということからはじまった。そして、地域のネットワークプランと工場再生プランについて話し合われた。