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最終的には、班としての意見がまとまったテ―マと、どのカードも大事でまとまりきらなかったテーマがあったが、そういう状態も皆さんの考えていることのあらわれとして、そのままを班の意見とした。

 

1] 保存活用の目的・ねらい

9人中6人が「熊取の歴史・文化の継承を第一にする」という項目を第一に選択した。その他の項目を選んだ人も、「歴史・文化の継承」は大前提でそれをうまく活用した上で、「外から多くの人が来てもらえる観光地をめざす」や「熊取を内外にアピールする顔づくりにする」ことを検討していってはどうかという意見であった。

最終的に2班全員の意見としては「歴史・文化の継承」は大前提ということでまとまり、さらにその次にどのような方向にもっていくのかということをもっと検討しなくてはならないということになった。

例えば「熊取の歴史・文化を継承していたとしても、全然人が集まらないものになってしまっては意味がない」とか「熊取の歴史・文化に固執しすぎてはスケールの小さいものになってしまうのではないか」とか「限られた内容にせず、広くこの辺一体の歴史・文化を含めたものを検討する方がいいのではないか」というような意見が出た。また、多くの人に来てもらうのは大変望ましいことではあるけれども、どういう人を対象にするかをよく考えないと、地域にとって迷惑な施設になってしまうことも考えられるという心配もあった。

熊取を中心とした地域の歴史・文化の継承を考えていく中で、次のステップとしてどのような方法をとるのか、どの辺までを範囲とするのか、地域の人を中心としながらもどのように外からの人にも来てもらえる施設にするのかということを検討していかなければならないのではないかと思う。

 

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グループ討論

 

2] 活用利用のタイプ

このテーマでは、全員の意見がほぼ均等に4つの項目に分かれました。ただひとつ「経済的利用を考えるべきだ」というカードのみ誰も選択した人がいなかった。各々ひとつはカードを選びはしたけれどもほかの項目もそれぞれに重要で、どれかひとつに決めるということ自体が難しいことのようであった。

自由討議の際に出た意見としては、「人が集まらなければ何もできないが、どのような人を対象とするのかが大切だ」とか「地域の人たちが中心となって世代間の交流をしたり、まちづくりの核として利用したり、自由な発想で使えるものにしたい」、「公民館など行政から与えられたものではなく自分たちで作り上げていく施設にしたい」、「人が集まったときに休めるところをつくって、訪れた人が長くそこにいてくれるようなものがいいのではないか」というようなものが出た。

班の意見としてどれと決めることはできなかったが、どの項目と決めるよりはどれも大切なので、全てを含めて考えてその中でバランスをとっていくことが大切なのではないかと思う。皆の意見の中で共通して感じられたことは、とにかく地域の人々で作り上げていくのが望ましく、さらにその上でその方向を検討していくべきではないかということである。

 

 

 

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