さて、見学するルートであるが、先述したように「旧中林綿布工場」の中を見たことがない人がほとんどだったので、中をまず見学し、それからまわりの町並みをぐるりとめぐってみることにした。周辺の細く入り組んだ道を案内して下さったのは、この綿布工場で働いていたという地元の方で、この方のおかげで見逃してしまいそうな町並みも見学することができた。以下に、見学から帰ってきた後に行った、班討議で参加者から出た意見をまとめる。
2] 「旧中林綿布工場」について
<良かったところ>
・レンガ塀を残して欲しい
・のこぎり屋根から入ってくる採光
・工場(赤)と背景(緑)との対比
・工場自体とその周辺空き地の敷地が広い
・以前工場で働いていた人がいる
・廃屋のイメージ
結果、工場そのものの良さを活かすべきだという方向へ話が進み、活用の提案として
・工場内に残る工具と道具の活用を試みる
・敷地が広いので迷路などにする
・西洋庭園のようにガーデニングをする
そして一番意見が多かったのが
・中家とセットにして活用をする
というものであった。
<問題点と課題>
長期間放置していたため
・湿気が多い(換気がうまくいっていない)
・レンガの状態があまり良く無い
そして周辺とのかかわりでまた出てくるが
・説明者や説明板が無いので、それ自体何なのかがよくわからない
3] 周辺の町並みについて
<良かったところ>
・土壁のある小路の風景
・昔ながらの町並み、家並みが残っている
・レンガの煙突を何か使えないか
・川が存在するということ
そして工場での良かったことにもあったが、中家と工場をセットにして何かできないか、という意見が多数出てきた。
<問題点と課題>
上で取り上げた川と小路であるが、問題も多く見受けられたようだ。
・川が汚い
・道が狭いので自動車が危ない(駐車の問題)
そして一番このパートで多かった意見が
・看板やサインが無いので、駅からのルート、観光用のルートがわからない
というものであった。確かに地元のこと、特にこの周辺を良く知った方がいたから、サインが無くても迷わずに散策ができたのだという、実感がある。この課題はすぐにでも解決して欲しいと思う。