・取り壊した部分がどうなっていたのかを示す案内表示板のようなものを置いてはどうか。
・レンガ工場の一部は保存・再生し、残りの部分は更地にしての利用がいいのではないか。
・町民が憩える場所として利用してはどうか。
・工場内部より、まず外部から整備する方がいいのではないだろうか。
・少しずつ手をつけて、長い時間掛けてゆっくりやればいいのではないか。
・明るく広い内部空間を美術館として再生することはできないだろうか。
・動力伝達のエリアは保存するのがいいのではないだろうか。
・お風呂(銭湯)として再利用できないか。
・周囲に中林工場の案内掲示板を設置してはどうか。
・川を整備して、カナルと散歩道のような親水性の水辺を作る。
・周辺のお寺と協力して、熊取町の散策モデルコースを設定してはどうか。
・工場横の敷地内に、地形を利用して野外音楽堂をつくっていつも何かがやっているような感じにしてはどうだろうか。
・中家住宅を生かして通路等を整備したらいいのではないか。
・川の北側部分を公園のように自然を取り入れたものとして利用してはどうか。
・建物内部に散財しているものを収集して利用してはどうか。
・蒸気釜は陶芸用の窯として利用できないか。
7] まとめ
今回のワークショップでは、2班は「歴史の目から」ということではあったが、それにこだわらず広く意見を出し合うというようなかたちになった。皆さんの積極的な提案が出たことなど、今後に非常に期待のもてる展開であったのではないかと思う。
古くから中林工場を知っておられる方や事務局の方の話を聞いてみると、熊取町というのは、泉州の織物業の発展の流れとともに変化してきて、中林工場はそれの象徴でもあるということであった。地区一帯は、中家のような古くからの民家が残る一方で、綿布工場として全国でも中心的な存在であったこともある中林工場があったりと、農業→綿花栽培→繊維工業と発展してきた熊取町の歴史が一同にそろった場所となっており、そういった意味でも中林工場、中家住宅を中心とした周辺を、熊取町の歴史や特徴を再確認する場として整備していく価値はあるのではないか。
もちろん周辺に住んでおられる方の、中林工場に対するイメージはよいものばかりではなく悪いものもあり、残すことにそれほどの意義を感じないという意見もあるが、ほとんど大部分の方の意見は、何らかのかたちでこの建物を修復保存し、町のみんなが使えるような、かつ訪れた人に熊取町を知ってもらえるような施設として再生したいということであった。
今後、どのように中林工場を中心とした一帯を再生、活用していくのかということを考えていかなければならず、費用の問題を始め様々な問題が起こってくると思うが、焦らずに長い目で見て、みんなでつくっていくことが大切なのではないか。
(4) 訪れる人の目から
メンバー:桑原良治・先田明世・樫井賢一・橋本喜久男・久保田洋一・石田安市・三木健治・米田憲司・松藤里枝・大野久美子・松原シズ子・松原松藏・若柳光生・壁節子・高田ソヨコ・高田昇
アドバイザー:岡田実成
進行:池田聖子
1] 出発前に
3班は「訪れる人の目から」という視点で熊取町を見てみるというテーマでスタートした。グループの大半が地元の方ではあったが、「旧中林綿布工場」の中を見るのは始めてだ、と言う方がほとんどであったため、新たな気分で慣れ親しんだ熊取という町を見るというテーマにさほど抵抗は感じていなかったようだ。