53. 正津貞子家住宅 日吉町3-26
主屋規模(間)5×6.5 切妻造・瓦葺 明治32年大火前
軒形式 登梁 廂形式 厚板葺
横町にある正津家は、明治21年および32年の焼失範囲からみて、火災で焼け残った可能性のある町屋で、今回の調査では一番古い町家とみられる。当家は以前造酒屋をしていたが、現在は酒屋を営んでいる。外観は1階正面の10cm以上の桧厚板を葺く下屋に特徴があり、この板厚から商家の繁栄が偲ばれる。主屋は右側の間口4間と、残り1間半の別建物を合わせたもので、1階の12畳、15畳の座敷や、2階の小屋の梁や柱部材さらには材仕口からこのことが確認できる。敷地奥に酒蔵を1棟がある。