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5. 調査町家の解説

 

3. 田村鋼三郎家住宅 城町7-12

主屋規模(間) 8.5×4.5 切妻造・瓦葺 三方に瓦葺きの下屋あり、 文政10年〜13年

 

当家は大野城への北東の登り口近くにある。ここは大野城三ノ丸内の敷地であった。田村家は代々大野藩の家老を勤めた田村左兵衛家の分家として、宝暦8年に100石で召し出され、本家の大田村に対して、三の丸田村と呼ばれた。敷地は安永2年(1773)に大野藩から拝領したもので、その当時の三の丸と堀を区切る土塁跡が今でも敷地東方に一部残っている。建物は敷地西側の道路に面して建ち、本屋がの南、東、北に下屋を張り出している。建設時期は2代の俊強時代で、文政10年(1827)の火災後から同13年の間である。建設当初は茅葺きの平家建て、主要部分は建設当時のまま良く保存されていて、数少ない武家住宅の現存例として貴重である。

 

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2階現状平面図

 

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1階現状平面図

 

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配置図

 

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大玄関

 

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南西外観

 

 

 

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