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観光目的の人が多く、その理由として、1]安全な国2]日本人は優しく、丁寧3]交通が便利などの点があげられています。日本の素晴らしさは春は桜、夏は新緑の花など四季の自然に、テーマパーク、温泉、一部にショッピングが目的の人もいるという報告がありました。また、北東北3県と航空会社でチャーター便を利用したツアーなどを考えて欲しいとの意見が述べられました。一方、韓国の旅行エージェントからはスキー場の素晴らしさと露天風呂に入って感動したことが述べられ、韓国からのツアーには温泉のほか、弘前の城下町も入れるべきとの意見がありました。また、市場は良かったが、町の人に近づける場所がないこと、パンフレットの韓国語が所々間違っており、旅行案内の道路標識も見つけられず不便であったことが指摘されました。自分が企画したツアーでの評判は良いが、ただ、日本旅館の値段は高く、もう少し考えてほしいとの要望が出されました。

 

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外国旅行エージェントの体験レポート

 

討議・意見交換

東北における今後の観光産業と外国人観光客受け入れ体制及び来訪促進について

 

◇前田 第2部では多年にわたり観光事業の中枢の役割を担ってきましたWAC委員と東北在住の外国人を含む専門委員の方々をお招きしてのディスカッションを行います。

◇チェイ ウェルカム・カードは、地元への経済的波及効果が大きく、観光客にとっては旅行費の節約につながり、再度訪問するきっかけになっています。東北6県および全国へ広がることを望みます。また、東北の雪と人の温かさは宝です。この魅力をPRすれば地域活性化につながります。

◇石月 私自身の青森のイメージは自然、さらに東北には日本の伝統芸能が一番良くリザーブされています。そのまま売るのでなく、いかに加工し、観光魅力として売り込んでいくかがポイントです。

◇ジョーンズ 三内丸山遺跡で自分の人生を考えました。弘前城、ねぶたの里、ねぶた村には大変感動しました。

 

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三内丸山遺跡

 

◇遠藤 三内丸山遺跡は5000年のロマンを感じさせ、大変深い感銘を受けました。ねぶたの里、ねぷた村は、実際に祭りの中に飛び込めるような演出があればいいと思います。

◇ガーリー 私はオーストラリア出身で、現在は岩手県文化国際課で働いています。今回のエクスカーションで、初めて青森を経験しました。がっかりしたのは青森弁を聞けなかったことです。

◇舩山 今回一番印象深かったのは、津軽三味線のライブハウスです。外国人の受け入れの問題は、実は国内旅行と同じでして、個人化と低価格化ということです。

◇小野 青森・東北の魅力は、東京や京都のような文化、伝統がそのまま日常生活に取り入れられていることです。

◇渡部 今回のエクスカーションで、素晴らしいシーズを持ったエリアだと感じました。一つの工芸でも素朴で、本物の良さを持っています。青森駅前の市場団地には特に感動しました。ただ、素材が良いゆえに、そのままプレゼンテーションされているのではないか。雪なら東北というイメージへのパーセプション・チェンジ(認識変更)を工夫するべきと思います。

◇青木 知名度が高くない東北を売る場合の一番大きなセールス方法は、リピーターの口コミだと思います。

◇山口 生活の中で必然的に生まれてきたエネルギーが祭りだと思います。青森には新しい生活のエネルギーの力強さを感じました。

◇宮森 津軽三味線のパワフルな演奏に驚きました。新しいニーズを大切にした創作を実現したいと思っていた矢先に、本物の凄さを目の当たりにしました。しかも、演奏後に流れていた音楽がジャズ。まさしく世界に広めようとの意気込みが表現されていると思いました。

 

津軽三味線の実演

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