日本財団 図書館


006-1.gif

潜入体験レポート

 

◇力石 次に私のレポートを説明します。今回のテーマがホスピタリティなので、物質的なことより、そこで働く人達がどのような意識・気持ちでサービス業に携わっているのかを主眼に拝見しました。まず始めに降りた駅で最初に目にした絵が汚くビックリしました。駅はひとつの顔です。続いて、2階の観光物産展に行く階段ですが、衛生的ではない。米沢では道にタイルを貼ってあり、これはいいアイディアだと思います。高畠のワイナリーですが、非常に印象的だったのは、地域の小学生がワイナリーを見学した時のお礼の寄せ書きがあることです。「高畠町の21世紀を担う青少年育成基金にご協力下さい」という募金の樽があり、高畠ワイナリーの主張が伝わってきました。高畠駅の観光案内所で働いている60歳ぐらいの方の対応も印象的でした。旅館の「古窯」では歓迎の手書きのメッセージと口直しの和菓子が印象的でした。それから浴衣が、夜寝るときの浴衣と朝着替え用の浴衣と2種類あるのが印象的でした。最後はかみのやま温泉駅ですが、周辺にかなり雑草があり、高畠に比べて寂しく、ハトの糞の処理を含めた衛生面を考えるべきだと思いました。やはり帰る駅の印象も大きいです。

以上で潜入レポートは終わります。次に?佑気鵑?蘚賈未離曠好團織螢謄?慮従?鷙陲鬚い燭世い晋紊法「3人で鼎談をさせていただきます。

 

◇?諭_燭蕕?了?陲如⊆??硫箸鯲イ譴討茲修貿颪泙襦?海譴鮖唆箸砲靴討い襪里蓮?罅好曠謄襦ξ拘朸箸世韻任覆?董?賊,發修Δ覆鵑任后8?絃覆療?廚鮓?襪函「1日あたり143万6000人が病院に入院されています。我々ホテル・旅館業は1日あたり89万9000人しか泊まっていない。それから私どもで経営しているホテル安比グランドは、1600台のテレビのほか、ベット、冷蔵庫、室内の装飾、日常的にお客さんをもてなす食材など、これらをまとめると安代町の予算の3倍を地元に経済効果としてもたらしています。話は変わりますが、足という手段が急速に発達していく中で、効果的な観光産業がスタートしたと思いますが、大量高速交通手段を上手に使ったいい観光地にはますます集まっていく傾向にあります。しかし、世の中の変化の中で、観光も恐らく片方では非常に低廉なもの、もう片方では非常に高価なものが売れると思います。そういう意味で今日ホスピタリティを勉強するのはいいと思います。

◇作古 変化する市場になかなか合わせられませんが、ポイントは6つあります。まず1点は持っている資源の再評価。2点目は顕在客と潜在客の分析。3点目は受け入れ側の能力。4点目が情報発信力。5点目は地域における観光意識の低さ。6点目は地域によって優先順位は違うという、そんなことを今回の旅で考えました。

◇力石 サービス業は常に人と人、地域、関連産業、お客とのつながりの中で成立しています。つまり人と人のつながりで一番大切なものは何かというのがテーマだと思います。

◇?諭.曠謄觧唆箸魯廛薀奪肇侫?璽犹?箸世隼廚い泙后?泙此▲灰鵐謄鵐弔鬚燭董△匹γ楼莉嗣韻篶更垉劼剖Υ兇鮓討屬??曠謄襪覗鮗阿鬟咼献優垢箸靴銅茲蠢箸鵑聖?⊆匆饑?鯆謬瓩垢襪燭瓠⊂霾鵐機璽咼垢魍萢僂靴泙靴拭F瑛佑法⊂霾鵐魁璽福爾鬚弔?蝓∨姪賈フ3県が発信する情報は県境を越えて出すようにいろいろ働きかけました。

◇作古 原点はこだわりの心だと思います。

◇力石 サービス産業ではコミュニケーションが大事です。私が外国のホテルで体験した例でもちょっとした言葉や心遣いに感心しましたが、とくに東北は今回の潜入レポートでも、もうひと言ふた言いってくれたらというケースがありました。一方、東京の例では従業員全員が集まり、お客さんに喜んでもらえたことを話し合っている例も聞いており、環境は大きく変わってくると思います。

 

討議・意見交換

観光とホスピタリティの在り方について

 

◇力石 今後の東北が目指すホスピタリティのあり方について、各WAC委員および各専門委員からも意見をいただきたいと思います。

◇住田 観光におけるホスピタリティは単なるおもてなしとか、お客様への接待ではなく、もっと広い概念で捉えるべきだと思います。むしろそれぞれのサービス会社が自分で決めることであって、基準を押しつけることではないと思います。

◇松田 心が大事だと思います。やっぱり真心がこもっていること。日本には他人を思いやる精神があるはずです。この気持ちが本当のホスピタリティだと思うんです。

◇荘司 ホスピタリティはお客様の満足を最終的に決める最後の決め手のようなものだと思います。昨年、わが社で日本一周バスを企画したのですが、その中でも特に好評だったのが、その地域の人々とのふれあいでした。お客様の満足を得る第1は、不快にさせないこと。琴線に触れるような心尽くし、さりげなさが必要だと思います。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION