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(4)情報の利用者

 

(4)-1. インターネット

インターネットによる観光情報の提供は、インターネットのメディア特性及び普及状況等を踏まえると、今後最も重要な提供メディアと考えられる。本実験においても、2ヶ月という短い期間ではあったが、2ヶ月目の平成11年1月には3,392件(人)の閲覧があり、かつ、Webアンケートでは598人の回答者の6割強が日光の観光客または潜在観光客であった。今後は、観光に必要な情報を網羅し、観光客が必要とするより多くの、より新鮮な情報の提供が必要と考えられる。

 

(4)-2. 磁気掲示板等の観光拠点での情報提供端末

本来、観光拠点における情報の提供は観光客の行動を左右する重要な情報提供メディアである。例えば、高速道路のサービスエリア、道の駅、鉄道の駅等、観光客の移動拠点で観光地の天気、交通状況、行・祭事、開花紅葉等の自然情報を的確に提供する。あるいは、博物館、美術館、観光施設等の観光拠点で観光客のニーズに添った観光情報を提供する。また、宿泊施設等で次の旅程あるいは帰路に関する必要な観光情報を提供することにより観光客の活動が活発化し、結果として観光地の活性化につながるものと考えられる。

本実験システムにおいては、事業費等の都合で小型の磁気掲示板での提供となり、存在の告知、見やすき、わかりやすさ等の意見が多く寄せられたが、適切なメディアを選定することにより大きく改善されるものと考えられる。

 

(5)システムの稼動状況

システムの稼動状況については、信頼性評価の結果から情報収集サブシステムの信頼性に若干の課題は残るもの、情報入力・編集サブシステム及び情報提供サブシステムは安定稼動している。

情報収集サブシステムの障害については、気象計測器の故障と気象計測器とパソコンとをつなぐ通信機器の動作不良に大別されるが大半は気象計測器の通信機能の問題であった。本実験システムで採用した気象計測器は経済性を重視したアメリカ製の農業用機器であり、通信機能についてはアナログ回線のみの対応であったり、インタフェースのとれるモデムが国内では限られるなど、導入時から若干の課題は存在していた。しかしながら、これらについては製品を提供するメーカーの対応いかんであるため何とも致し方ないところではあるが継続して同様の製品に関する調査を継続するものとする。

 

 

 

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