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また「古代出雲文化展」を東京、大阪、島根で開催しまして、45万人の方々にご来場頂きました。島根県は歴史、伝統芸能といった固有の歴史的・文化的遺産がたくさんあり、これを活用したイベントにこれほど多数の方のご来場があったということからも、今後こういった観光資源の持つ魅力を大いにアピールすべきだと考えています。そこで本年度からは「地域伝統芸能全国フェスティバル」の県版として「地域伝統芸能フェスタ島根」を実施することにしています。そして「古代出雲文化展」を一過性のものに終わらせないために、歴史民族博物館を建設し、古代の出雲文化への理解を進め、観光につなげたいと考えています。これからは、歴史、伝統文化、芸能の継承発展が重要な観光資源を育てることであり、そのすばらしさをいかにローカルなものからグローバルなものへとつなげていくかが今後の私たちの課題であると考えています。

 

○岐阜県はイベント立県

梶原 5月16日から岐阜県の飛弾高山と下呂で「地域伝統芸能全国フェスティバル」を行います。そこでは、飛弾高山のからくり人形が一度に全部ご覧になれますし、全国のすばらしい地域伝統芸能が一堂に会しますので、ぜひともおいで頂きたいと思います。10月には「スポーツ・レクリエーション祭」という全国的なイベントを行いますし、11月には地域伝統工芸品の全国大会を行います。このように岐阜県はイベント立県を目指しており、私はイベント知事とも言われています。昔から政治はまつりごとといわれていまして、お祭りを盛んにすることが政治の基本だと思います。日本の政治はそのあたりを少し忘れているのではないでしょうか。それで景気が悪くなっているのではないかと思います。岐阜県だけでもがんばっていきたいと思っています。

 

○地域伝統芸能の活用

石月 昨年は島根県にお邪魔しましたが、松江というところは、古い日本がよく保存されているたいへん魅力的な観光都市です。さらに、そこで松江に昔から伝わる数々の伝統芸能を見まして、松江の魅力が一層引き立ちました。伝統芸能に接すると、何か子供の時代に帰ったような安らぎを覚えるというのが、大方の皆さんの経験ではないでしょうか。しかし、後継者不足などで伝統芸能は存続していくことが難しい状況にあります。それでも、最近ようやく日本経済も成熟経済の時代に入り、人々の心にもゆとりとやすらぎを求める余裕がでてきましたから、もう一度伝統芸能を復活し、それを継承していこうという地域の文化に目覚める情勢になってきました。それから、観光面での効果も決して無視できません。秋田の竿燈とか、青森のねぶたとか、こういう伝統芸能のお祭りには、宿が取れないほどたくさんの観光客が押し寄せておりますし、能登半島のキリコ祭りでは、旅行業者と地域がタイアップして観光ルートの中に組み込み、新しい、非常に魅力のある旅行商品として売り出しましたら、たくさんの観光客が押しかけています。こうした伝統芸能イベントは、非日常の場の提供であり、観光の振興にとっては大変大事な要素であると思います。

 

 

 

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