日本財団 図書館


086-1.gif

式(13)および式(14)はバケツ外面に厚さ0.1mmの水膜を仮定し、その水膜内での熱収支式である。

さらにバケツ上面は蓋が存在しなかったと考えられるため、バケツ内の海水面については式(15)を考慮した。

 

086-2.gif

 

最終的にバケツ内の海水温度変化量は式(16)のように計算される。

 

086-3.gif

 

木製バケツモデルは下記の条件に従っている。

 

木製モデルの概要

・ 計算時間間隔を2秒1サイクルとして式(11)〜式(15)により、Qcyl、Qbase、Qtopをもとめ、式(16)により水温変化量および水温tbを求める。ここで、次サイクルの計算に前サイクルで求めたtbを反映させる。

・ 布製モデル同様、バケツによる採水時から船上へバケツを揚げるまでの時間を1分間、バケツに温度計を入れてから水温を読みとるまで3分間かかると仮定する。

・ 周囲の気象条件は、布製モデル同様、1961年-1990年の緯度経度5度格子毎の気候値を用いた。

・ 風速は式(8)を考慮し、布製バケツ同様スケーリングファクターにより値を調整している。

・ 最初の1分間はtaに夜間の気温(気候値)+0.2℃を用い、後の3分間は日平均気温(気候値)を用いた。

・ バケツの水は漏れがないと仮定した。

・ 採水後、バケツは甲板に置かれるため、水温測定時にはバケツ底面における長波放射および顕熱・潜熱輸送を無視する。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION