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コストとの闘い

しかしながら、実際に実用化するに当たっては、非常に大きな課題がございます。最大の課題はコストの低減でございます。あわせて、これは燃料を改質するシステムの場合ですけれども、始動性とかレスポンスとかいったようなことについての、性能面での技術課題もございますし、また燃費ももっともっとよくしていかなければいけないといったような課題は残っております。また、小型軽量化というのも、まだまだ不十分でございます。このように技術的な課題、あるいは社会的な課題、さまざまございますけれども、燃料電池は必ずや、21世紀には主流になっていくのではないかというふうに、私は信じております。

これで私の事例発表を終了させていただきます。ご清聴どうもありがとうございました。

 

先進的な取組事例発表『JR貨物の静脈物流の取り組みについて』

 

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日本貨物鉄道株式会社鉄道事業本部営業部長

齋藤 実

 

東北学院大学経済学部卒業後、日本国有鉄道に入社。昭和62年日本貨物鉄道株式会社に本社営業部営業課副長として入社。その後、鉄道事業本部営業部営業課長、営業部次長、環境事業推進室長を経て現在に至る。国鉄時代より鉄道貨物の営業部門の責任者としてキャリアが長く、営業のスペシャリストである。

 

本日は、当社の静脈物流の取り組みについて、お話しさせていただきたいと思います。

皆さんもご存知のように、我々の暮らしの中とか、産業活動の中で、廃棄物は非常に多く排出されており種類も非常に多様化されております。特に近年では、地球環境問題も非常に大きな問題となっています。当然こういう問題に対しましては、国を初め各自治体や企業、個人の方なども、真剣に取り組んでいるところですがこのような状況の中で日本の経済は今までの使い捨て型から、いわゆるリサイクルといいますか、循環型の経済へとに移行していると考えられます。

廃棄物の一貫物流システムの構築

JR貨物はこのような背景のもとに、この廃棄物を安全かつ確実に輸送することを、現在研究しています。また、幹線貨物輸送を、トラックから鉄道や、船のほうに移行させる、モーダルシフトも運輸省の政策で行われていまして、当社としましては環境に優しい輸送手段というものを旗印として、今の物流業界に、お役に立てないか取り組んでいるところです。今後も廃棄物の収集から、最終処分、リサイクルまでの一貫した物流システムの構築を図っていくとともに、産業の暮らしに必要な動脈物流の他に廃棄物のリサイクルをサポートする静脈物流を併せた、循環型の物流というものに対して取り組んでいくという次第です。

 

 

 

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