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また、各温泉地の業者で力を合わせて一緒に経営するとか、東京ディズニーランドのパスポートのようなものを作るのもいいのではないか。温泉に1カ所入れるだけでもいいが、やはり2カ所、3カ所、4カ所見てもらいたい。しかしそうなるとお金がかかるのでパスポートを作って、そのパスポートを買いさえすれば、全部入れるようにする。観光客の中でも予算が少ない方は、それほど長期滞在できないし、いろいろな温泉に入りたくても入れないのだ。

4つ目は、別府市の町はすごくきれいで魅力的である。これをどのようにセールスするかは、温泉しかない。しかし、他の国には全然知られていない。昨日、杉乃井旅館に行ったのだが、ここが有名になったのは、マスコミや宣伝をよく利用したからだ。この手を使うべきだ。

最後は資源としての温泉の環境と活用の問題だ。どのように資源として活用するかについては、皆さんの努力が必要だ。手元にあるものの魅力を打ち出して、観光客に見せれば十分だと思う。

 

Yane-Yien FAN氏(台湾)

日本に来て、4日間でいろいろな温泉に入ったが、別府市内の温泉の利用率と、それから日本の場合は、お湯に入るのに税金がかかるが、それは客と業者のどちらが負担するのか知りたい。

 

甲斐(別府プロジェクトチームリーダー)

入湯税は基本的にお客様が支払う。ただ修学旅行や小さな子供には課税されないので、正確な数字はわからないが約300万人の人が入湯税を払っている。

 

Yane-Yien FAN氏(台湾)

客室の中のお風呂には温泉のお湯を使っているのか。

 

司会

ホテルによって違う。使っているところもあれば、水道水を温めて使っているところもある。

 

Yane-Yien FAN氏(台湾)

ホテルの大浴場の大事なポイントは、観光客の中にこの大浴場のイメージが残っているかということだ。ホテルはそのイメージを出す必要がある。観光客が別府に来て初めて接触するのはホテルであり、ホテルの温泉やサウナだと思う。この時のイメージが良かったら引き続き来てくれるかもしれない。しかし、もし中身がなく、見るべきものもなかったら二度と来ないと思う。

別府の温泉文化は、かなり魅力があると思うが、観光客は長期滞在しない。おそらく2泊3日ぐらいで、滞在しても3日もいないと思う。その中で文化の研究をする時間などあまりないのではないか。だからすぐ、そうした文化が分かるようにしたらどうか。例えばホテルの中にそのようなスペースを作るとか。観光客があちこち文化の研究に行かなくても、ホテル滞在中にそれを見ればかわるようにしてもらいたい。

 

 

 

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