また、温泉利用の経済波及効果を、幅広く明確に示すことができれば、多くの人々の協力を容易に得ることが可能となります。
12月のアクションプログラムへの参加については、業務及び家庭の観点から考えて、参加は無理でしょう。ただし、1ヶ月でも延期されれば参加はできると思います。
Massimo SABBION氏(イタリア)
先ほどの別府プロジェクトチームからの5提案は、別府のみならず各国の温泉のキーポイントであると思います。
プロジェクトチームがこれらのテーマに継続的に取り組むことが重要です。そして、チームで仕事を進めること、1つのセンターを創り活動拠点とすること、官民の参加・協力が重要です。この事業のプロジェクトチームの一員として、今後とも本事業に参加・協力したいと思います。
また、さまざまな課題について、アバノでの研究・経験が蓄積された資料を郵送しますので、別府の再活性化の参考としてください。今回、得た別府での経験をイタリアに持ち帰り、アバノでの活動に活かしたいと思います。また、別府の皆さんのホスピタリティ・組織力には感心しました。
12月はクリスマスで、大変忙しいので、アクションプログラムへの参加は不可能です。(開催時期を延期するなどの対応については)別府の判断に任せます。参加が不可能であれば、資料を郵送します。
Kyung-Do CHO氏(韓国)
このような立派な事業を開催することは、大変なことです。今までに多くの良い意見がでましたが、補足したいと思います。良い案を失敗せずに取り組まなくてはなりません。
鶴田氏の言われたように「湯治」を売り出したいのであれば、「湯治」の効果を証明しなければなりません。ヨーロッパでは「医療」としての「湯治」が利用されており、「飲泉」が用いられてきました。そして、事故も発生しているのです。このことについて、お話ししたいと思います。フランスで、温泉治療中に死亡事故が起きたことがありました。温泉付近の産業汚染水が温泉水に混入していたことが原因でした。この事故により、この温泉は廃止されました。昨日の国際ミーティングおいて話題になりました温泉水の枯渇も大きな問題です。バースでもこのような問題があったと確認しました。
また、アジア太平洋温泉協議会ではニュージーランドの温泉治療を行っている病院の博士から、ニュージーランドの温泉水からアメーバが検出されたということが報告されています。日本の温泉からもいろいろな菌が検出されていると報告されています。このような問題を考慮した上で、都市計画を行い、源泉付近には産業施設等の建設を避けるようにしなければなりません。ニュージーランドでは、雨水が30〜40年を経て、温泉水として湧出するとのことで、韓国でも同じ期間を要しています。日本では、広島・長崎の原爆に含まれるトリジウムという物質が、12年後に温泉水から検出されたことから、雨水が温泉となるのには12年と言われています。現在、下呂温泉などでは、トリジウムを使用し、その期間を調査しています。このように、さまざまな情報を収集し、事業を進めることが重要です。
12月の事業については、参加者が家族と一緒に訪日できるようにすれば良いのではないでしょうか。滞在が1週間ともなると家族を連れてくるほうが楽ですから。