Kjell MITCHELL氏(米国)
ダレンウッドスプリングスは極めて豊かな歴史をもっている。これは私たちの文化にとって重要であり、それをさまざまな形で守ってきた。例えば博物館を建てて、人々がグレンウッドスプリングスに来て、この博物館を見れば私どもの歴史が理解できるようなっている。だからグレンウッドスプリングスの文化の中で歴史的側面は非常に重要だ。
山村教授(コーディネーター)
ホテルコロラドという立派なホテルがあり、これが国の文化遺産に指定されていると聞いている。
Kjell MITCHELL氏(米国)
その通りだ。ホテルコロラドは歴史的な建築物として建設された。つまり助成金を受けて、歴史的な場所・立地として、そのものを保持しなければならない。例えば従業員の衣装にしても1920年代を思わせるような衣装を着ている。ここでも歴史を保っているのだ。
従業員ひとり一人が歴史について聞かれたら、すぐ答えられるようになっている。
山村教授(コーディネーター)
非常に貴重な意見だったと思う。衣装だけ当時に合わせるのでなく、当時のことを従業員自身がよく勉強していて、これをお客さんに伝えているのは、非常に重要なことだと思う。
それでは「文化と地域づくり」ということで、温泉文化についてや別府温泉に対する提言等をチョウさんから伺いたい。
Kyung-Do CHO氏(韓国)
昨年、韓国から別府には5万人ぐらい来たと思う。台湾や中国からもたくさん来ているが、ヨーロッパから来る観光客は少ない。日本でこれだけ海外からの観光客が来る地域は多くないと思う。
Kyung-Do CHO氏(韓国)
自動車のない温泉地が別府に可能かと考えてみたのだが、八湯ちらばっているので難しいと思う。一方、ヨーロッパの温泉は密集しているから、ある所まで来たら自動車を降りて歩いていくという方法もとれる。例えば、バーデンバーデンの場合は、付近にバイパス道路を作って自動車の通行を遮ったりしているし、スイスなども温泉の保護のために交通量を制限している。別府の場合は電気自動車を利用することなら出来ると思う。
今度のミーティングを通じて、別府は各国の温泉地の中から1つ選択して、その温泉地の交流で温泉に関する経営方法などを参考にするとか、また情報を交換するなどしたらどうか。今回のミーティングを契機にしてご参考になればと思う。
山村教授(コーディネーター)
宣伝パンフレットをたくさん作るが、案外ここに来るお客さんの手元に渡っていない。その前の段階の宣伝に使うと、そこで終わってしまう。来られたお客に対して、サービスとともに正確な情報を提供すべきではないか。別府で宿に入ってもどこに行けばいいのか、あるいはどんなイベントをやっているのかが分からない。