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これは台北から車で30分行ったところの温泉である。大都会からわずか30分離れたところで、地理的に別府と非常に似ていて、とても熱い温泉湯が出る。

また台湾には130ヵ所の温泉地があるが、そのうちの30%が野外の露天風呂だ。多くの人が週末にレジャーとして出かけ楽しんでいる。

これが山奥の温泉で、このような温泉地は地方自治体あるいは市町村となっている。ここでは具体的なインフラ設備は見えないが、これらの施設は衛生的で安全な管理をされている。上を見ると、石はすべて大理石で、野外でこのような作りになっているのは、興味深いかと思う。

これも野外施設で政府が作り、日本語名で“緑島”という名称も付いている島だ。ここには3カ所の温泉地がある。非常に珍しい所なので、政府は地の利を活かしてこのような設備を作った。ここでダイビングを楽しむこともできる。政府としては、自然を活かすという方針のもと、野外設備ばかりで屋内施設はない。多くの人々がここに訪れている。

これは“緑島”の観光地で、温泉だけでなく、観光・魚釣り・自転車乗り・ボート遊びなどいろいろな活動ができる。

また台湾の温泉の30%は、小規模モーテルを宿泊施設とし、10年以上前に作られた。すなわち山岳地域の温泉が開発された当初に作られ、観光が盛んではなかったので、このような小規模のモーテルができた。食事は朝食ぐらいで大規模なレストランはない。最近はより大規模なレストランを作るのが流行りになっている。

これは台湾の温泉地にあるレストランだ。台湾の温泉の多くは、町の近くに位置し多くの人が、温泉に来て、散歩や観光を楽しみ温泉に入る日帰り旅行をする。これは日帰りレジャーの典型といえるだろう。

こちらは大分と同じくらいの規模の台東県にある知本温泉地域だ。知本温泉は非常に狭い地域で、人口が1万人程度だが、数多くの大規模なホテルがある。

これは新しいプロジェクトで、まもなく完成する600の客室がある温泉地のホテルだ。内部を見ると、美容のため、ハイドロセラピーなどいろいろなトリートメントができる設備が揃っている。これはフランスや日本、そして中国流、台湾流の温泉の楽しみ方が加味されている。

こちらのホテルは私どもの会社が経営しているホテルだ。このプロジェクトは10年前に遡る。台湾のリゾートホテルの中でも最高級のホテルになる。台湾でも有数の成功を収めたプロジェクトだ。客室は100数室程度で、決して大きなホテルではないが1年後に稼働率が80%になった。室料は1泊150ドルで、非常に良いビジネスだ。経営も順調で、潜在能力のある土地を開発したということを実証している。

これは建物の本館で、下には大変大きな温泉プールがあり、冬の間も使える。他にもテニスコート、ゴルフコース、アーチェリー施設など様々な野外活動が可能な施設となっている。ホテル自体は全体のプロジェクトの一部にしかすぎない。

これは反対側からの景色で、野外劇場では毎晩、様々なショーを上演している。

このプロジェクトは、温泉資源だけでなく、地元の文化を利用したいろいろな附帯する活動があるから成功したのだ。この台東県には、中国人とは異なる先住民がいる。このような先住民の文化を紹介することにより、大人だけでなく、子供も楽しめる、家族で楽しめるような活動を紹介している。また、女性なら美容トリートメント、男性ならゴルフと家族でいろいろ楽しめる、滞在客のニーズが満たされるようなプロジェクトにしている。

 

 

 

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