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C. 試行実験の実施

 

1] 試行実験の目的の明確化、絞り込み

試行実験を実施する場合には、試行実験の目的、ねらいを明確にし、かつ絞り込み、それに対応した試行実験の内容を実施することが重要である。試行実験は、ともすると、様々な目的やねらいを設定してしまい、焦点がぼけたまま実施して、目的やねらいを達成できない場合があることから、準備期間や予算規模や対象地域でのパークアンドバスライドの成立可能性を考慮して、現実的に達成可能な目的、ねらいを設定し、それに対応した試行実験を実施することが重要である。

試行実験のねらいとしては、次の2点が考えられる。

 

1)PR及び啓発のための実験実施

パークアンドバスライドは、バスそのものの信頼性が一般的に高くないなど、バスのイメージがあまり良くないことや、パークアンドバスライドが市民にとってあまり馴染みのない交通手段であることから、直ちに本格実施の難しい場合が多い。

そこで、試行実験を行って、パークアンドバスライドが、どのような交通手段であるか、どのようなメリット、デメリットがあるかを、利用者や企業に理解してもらうことが大切である。

また、試行実験を実施したことによる利用者や企業、住民等の意識や認識の変化を把握するために、アンケート調査を実施することが考えられる。

2)問題・課題の洗い出しとしての実験実施

今までの検討で不明な点などを、実験によって明らかにすることが考えられる。実験の結果から問題が生じれば、一部修正などを行い、実現化に向けた内容とすることとなる。

 

2] 十分な準備期間の確保

パークアンドバスライドが利用者に受け容れられるためには、サービスレベルの高い、魅力あるシステムを構築することが重要である。そのため、試行実験の実施に際しては、様々な関係者を巻き込み、多くの検討作業や準備作業をこなすことが必要となることから、事前に十分な準備期間を確保することが必要不可欠である。

また、通勤利用を対象とする場合には、モニターを募集して実施することになる可能性が高いが、その場合、試行実験のPRからモニター登録まで、モニターの確保に数ヶ月を要することから、十分な期間を想定しておく必要がある。

 

 

 

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