□誘導方策(博覧会実施時):マイカーの基本的誘導ルートを設定し、誘導ルートはもちろん、アクセスルートにまで設置した。
・誘導標識…特に、他府県来場者の誘導案内のため、主たる来場ルートとなると予想された名阪国道、阪名道路、国道24号、163号等の幹線道路には極力多くの看板を設置した(552枚)。
・道路情報ラジオ放送…県内4エリア
・道路情報板(セミフリーパターン標識)の活用…8基
・その他…ガードマンによる誘導、マスコミを通じてのPR
□バスターミナルの設置(博覧会実施時):会場の直近にシャトルバスの乗降場としてバスターミナルを設置した(登大路バスターミナル、高畑バスターミナル)。
□シャトルバス運行業者への交通情報の提供(博覧会実施時):県警の協力により集められた交通状況に関する情報をシャトルバス運行本部に随時提供した。この情報提供により、シャトルバス運行本部では、臨時にルート変更するなどの措置をとり、ダイヤ通りの運行を確保することができた。
□道路整備事業の実施(博覧会実施時):国道24号線・369号線で2,130mの区間で1車線増設、跨道橋・地下歩道新設各1箇所、踏み切り拡幅1箇所、右折レーン増設10箇所、バス停改良1箇所の整備事業が行われ、交通の円滑化に大きく寄与した。
□市内への流入マイカー対策(博覧会実施時):郊外駐車場に入らず市内に流入してくるマイカーに対して、国道369号線高天交差点と県庁東交差点で青山郊外駐車場に誘導した。
【Pull方策】
□交通規制の実施:シャトルバスの円滑な運行確保を主目的として、市内への流入交通抑制のための交通規制を中心に交通対策を実施した。加えて、市内在住者の日常交通には極力影響が及ばないよう配慮した。
・シルクロード博実施時
土日祝日、ピーク日規制は、歩行者用道路・市内幹線の一方通行、各ポイントでの指定方向外進入禁止などの規制を実施したが、平日規制は公園内道路の一方通行規制を中心とする規制とし、業務交通などへの影響に留意した。
・1989年以降、1996年試行実験実施時
県庁東交差点〜大仏前交差点〜高畑交差点間の1.2kmにおいて、一方通行規制を実施。
□不法駐車車両の排除活動(博覧会実施時):シャトルバス・団体バスの運行ルートや一方通行ルートなど、交通対策の柱となった動線を中心として、交通巡視員によるクリーン隊、白バイによる遊撃機動取締隊などを編成して、不法駐車の抑止と排除に努めた。
支援体制 奈良TDM研究会(平成7年発足)が平成8年の試行実験を支援。
効果・影響、問題・課題 等
導入による効果、影響
□シルクロード博実施時
●シャトルバス利用状況:期間中のシャトルバス総運行本数は6万本になり、博覧会入場者およそ716万人の14.1%にあたる202万人がシャトルバスを利用した(往復利用人員)。
●乗り継ぎ駐車場の利用状況:マイカーによる駐車場利用は32万台に上り、1日当たり最高利用台数は8,690台、1日平均利用台数は1,767台となっている。これは、事前PRや、会場周辺での徹底した交通規制・誘導の成果と言える。