2] ヒアリング調査結果から
モーダルシフトを「地球環境問題への取組み」として位置づけているところも数社みられるが、多くの荷主企業の多くでは、モーダルシフトは「輸送コストの削減方策」としての位置づけの方が強い。現状では、環境負荷の低減は、モーダルシフトの目的というよりは結果の一つとみられている。
しかし、ISO14000をすでに取得しており、ISO取得に際して具体的な目標としてトラック台数および台数の削減を設定している家電メーカー等のように環境問題に積極的な対応を図っている企業では、トラック台数およびトリップ台数の削減策の一貫として、モーダルシフトに取り組む企業も出てきている。
(3) モーダルシフト実施の条件
1] アンケート調査結果から
1) 社内での調整事項
モーダルシフトにあたっての社内での調整事項としては「輸送コスト」(35件、70.0%)および「リードタイムの見直し」(34件、68.0%)をあげる荷主企業が多く、いずれも7割前後に達している。また、「輸送コスト」についてはほとんどの荷主企業がコスト低下の方向で調整しているが、「リードタイムの見直し」については、延長する方向での調整が半数、短縮する方向での調整が約3割となっており、見直しの方向がわかれている。