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4) 普及に向けた検討課題と想定される支援策

1] 普及に向けた検討課題

* リーダーの発掘・育成

システムの適用条件に示した通り、ポケベルによる傭車システムは、事務局組織それ自体は営利組織としては想定されないことから、会員企業の中で事務局機能を担うリーダーが必要である。このため、普及のためには、各地域に事務局機能を担うリーダーを発掘、ないしは育成することが求められる。

 

* システム構築への支援

類似する他のシステムと比較すれば、システム構築のための投資コストは小さいものの、システム構築には会員の募集や規約等の仕組みづくりに係る活動費など、大きな負担が発生する。こうした負担を軽減し、システムの構築を支援することが求められる。

 

* 全国への普及に向けたPR

システムを普及させるためには、中小トラック事業者にこうしたシステムの存在と、そのメリットについて認知度を高めていくことが必要である。このため、全国の中小トラック事業者に対するポケベルによる傭車システムのPRを行うことが必要である。

 

* 全国への普及にあたってのシステムの標準化

システムの全国の普及にあたっては、各地域のシステムの相互連携を円滑にするため、システムの基本的な部分において標準化がなされていることが望ましい。

特に、各地域のシステム相互の情報交換を円滑にするためには、コードの標準化に取り組むことが望ましいと考えられる。

 

* 決済までを含めたシステムの構築

ポケベルによる傭車システムの全国の普及にあたっては、決済までを含めたシステムのモデルを構築しておくことが必要であると考えられる。既に述べた通り、徹底して簡素なシステムを志向して、実際の導入時には決済システムまでは構築しない場合も想定されるが、決済による利用者の利便性や資金繰り負担軽減のメリットは普及に向けたインセンティブとして有効と考えられることから、地域によって選択が可能なように、あらかじめ、KITなどコンピュータ通信システムとの接続による決済までを含めたシステムのモデルを構築して置くことが必要であると考えられる。

 

 

 

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