・決済方法は60日決済で、支払いはその10日後。保険は組合員の各事業者が直接保険会社と契約する。
・人的なつながりを重視しており、契約締結時には電話での直接確認を行う。
・定例理事会ではネットワークの運営状況報告や改善事項検討を、実務者による委員会では理事会と連携をとりながら運営強化を図っている。
(実績)
1995年12月〜1996年8月までで、登録件数407件中249件が成約、成約率61.2%。
(実施までに克服した課題)
・「ネットワークによる連携」への深い理解を得るために、積極的に説明会を実施した。
・運賃体系等、ネットワーク上で開示すべき情報とそうでない情報との区別に工夫を凝らしている。
(効果)
・国際海上コンテナネットワークシステムがなければ成約しなかったであろう案件も少なからずあり、こうした意味では受注増加に貢献している。
・煩雑な運賃決済を組合が代行して行うため、組合員の手間が省けるとともに、安心感を与える。
* 課題
・登録情報の成約率向上、操作実務者指導、ソフト操作手順の簡便化、地域各地の登録データ充実に取り組んでいる。成約率を高めるには、参加企業数の増加が必要であり、協同組合としての営業活動の強化が必要。国際海上コンテナネットワークシステムの登録件数が増えれば、参加企業のさらなる増加にもつながる。
・参加企業数は増加傾向にあるが思うように伸びない。主な理由としては、1]コンピュータ利用によるセキュリティの問題に対する不信感、2]親密先中心の取引が依然として主流であること等があげられる。組合員に対して強制的に参加させることはできないが、今後もアピールしていきたい。
・内陸に立地する物流企業が増えたので、情報ネットワークを活用して内陸地域への輸送も効率的に行えるような対応が必要である。
・海上コンテナばかりでなく、ネットワークKITなど一般トラック輸送事業者のネットワークとの連携も図っていきたい。また、道路情報、コンテナヤード情報、船社、港運事業者、海貨業者、荷主などを含めた幅広いネットワークを構想している。
【コンピュータネットワーク等を利用した相互斡旋の代表的事例-3】
決済機能をもつ独自のネットワーク(シスネット)
* 内容
・当組合で、平成元年に「シスネット」という情報システムを立ち上げ、平成2年より本格的に運用をはじめた。最盛期で6組合179社が参加していたが、平成3年のバブル崩壊後はほとんど決済にのみ利用されている。