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(運営)

・入会金15,000円はポケットベル代、月3,800円の会費は会員事業者を紹介する会報発行などの運営費としている。

・本システム事務局では決済代行やクレーム処理は一切行っていない。また今までクレームは1件も出ていない。

 

(本システムの開発および立ち上げ経緯)

・当初、コンピュータ関係、NTTドコモ、印刷業、ボイスメールの会社など12〜13名の異業種の人が集まってシステムの研究会を持った。

・ポケットベルの需要が減ってきていたため、NTTドコモは協力的だった。

・システムの立ち上げに際し、このようなソフトのシステムはいずれの助成制度にも該当しなかったため、行政からの補助金等の支援は全くなかった。

・青年部(約100名)に2〜3回説明会を開き、ポケットベルを、2ヶ月間の無料貸し出しを行った。

 

* 効果

・ある会員業者の例では、Pネットでの受注の割合は、事業全体の1〜2割程度と多くない。しかし、連携先を探すツールとして、きっかけづくりを支援するものであればよいと考えている。例えば、広島県の業者が新規に広島から熊本県への荷物を有する荷主と取引が始まり、社長自ら熊本県の業者を回って返り荷を斡旋してくれる業者を探したが見つからず、Pネットの会員となったケースがある。

・会員が県内企業に限られていた発足当初しかデータがないが、当時の1ヶ月の情報発信件数は239件であった。契約は会員相互でのやりとりとなるため不明だがかなり高い割合で制約していると考えられる。

・一旦関係ができてしまえば電話での相対取引に移行してしまうため、この発信件数をもってPネットの効果を評価することはできず、実際には効果はもっと大きな効果をもたらしていると考えられる。

 

* 課題

・全国へネットワークを広げていくこと。

・ポケットボードなどを活用し、漢字表示にバージョンアップをすることを検討している。ポケベルは仕様の変化が激しく、ポケットボードのような関連機器も次々と商品化されることから、これをうまく活用してシステムも柔軟に変更していきたい。

・平成11年3月11日、からPネットで培った企業間連携のネットワークを活かして、スカイネットという事務局で、県内の共同配送を始める予定。この取り組み関しては、アドバイザーの派遣や補助金などがある。また、共同配送によって、積載効率の向上を目指している。

・中小企業同士で仕事のやりとりをするには、人的なつながりがなければ結局は難しい。このため、会員同士のコミュニケーションの一助とするため、月1回の会報で会員企業の紹介を行っている。しかし、会報等では限界があるため、TV電話の導入が検討されている。

 

 

 

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