7-5. 交通ボランティアネットワークの今後の課題
交通ボランティアネットワークについては、本調査の結果、公共交通施設内における交通ボランティアがほとんど整備されていない状況であり、また鉄道駅等のターミナル内での事故に対する責任問題、ボランティアの意識の問題等の解決すべき問題があることがわかった。よって、現時点での交通ボランティアのネットワーク化についてはさらなる検討が必要かと思われる。
しかしながら、高齢者や障害者が公共交通機関等を利用して自由な移動を実現していくために将来的には交通ボランティアネットワークの整備は必要不可欠である。
そこで、本調査に基づく今後の課題として以下のことが考えられる。
1] 交通事業者の社員等の対応(例えば、制度化された準職員、赤帽)
2] 交通ボランティアの意識の醸成
交通ボランティア体験会を通して啓蒙普及、交通ボランティアトレーナーを通じて職場内、学校等での交通ボランティア活動の普及
3] モビリティの確保を図るための情報提供
移送サービス、福祉タクシー、ガイドヘルプ等の情報提供、交通バリアフリー施設状況等に関する情報提供
今後、交通ボランティアネットワークの整備にあたっては、特に、「2]交通ボランティアの意識の醸成」並びに「3]モビリティの確保を図るための情報提供」の方法についてさらなる検討を進めていくことが必要と考えられる。