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こうした人達には、アルファベットや数字、カタカナ等の簡単な文字を浮き文字にした方がわかりやすいといった意見もあり、様々な視覚障害者のニーズを把握し、取り入れていくことも必要である。

 

2-7. 高齢者と障害者のニーズの整理

 

高齢者と障害者のニーズについては、以下のように整理することができる。

 

(1) 日常生活に伴う外出の足の確保

 

高齢者・障害者の外出目的をみると、『買い物等の日常生活』が最も多くなっている。しかしながら、こうした日常生活を送る上での「生活の足」となる電車やバスの利用回数は『年に数回』(5〜6回)にとどまっており、日常生活を送る上での公共交通機関の利用が難しくなっていることが予想される。

 

(2) ハード面での課題〜段差の解消とトイレの整備

 

駅等の公共交通ターミナルにおけるハード面での課題は、『障害者用トイレの不足』と『通路やホームの段差』、『階段』といった項目であることがわかった。

このうち、段差については、特に車イスの方には大きな障害となっており、バリアフリー化の対策が求められる。

 

(3) 交通事業者における情報基盤整備

 

高齢者や障害者が交通機関を利用する際には、駅等の交通ターミナルの情報を『駅』または『旅行会社』で収集しているケースが多い。さらに、交通ボランティアの連絡先としても『交通事業者』がふさわしいとする意見が多い。また、交通ターミナル内で『電車・バスの発着時間、行き先、発着ホーム、運賃、乗換えの情報がわからない』ケースが多く、交通事業者において、高齢者や障害者にも利用しやすい施設・利用方法等に関する情報提供基盤の整備が求められる。

 

 

 

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