1-7. 交通ボランティアの現状とネットワーク化
平成10年のNPO法施行と前後して、全国の各自治体において市民活動団体やボランティア団体についての情報整備が盛んになってきているが、ボランティア活動団体及びボランティア活動を実施している個人に関する情報は、いずれもまだ一部しか把握できていないのが現状である。
現在、実態が把握されつつあるボランティア活動団体を活動分野別にみると、社会福祉、国際援助、地域づくり等の分野が多いが、交通ボランティアの現状については、全国で日常的に高齢者や障害者等の公共交通機関利用の介助等の活動を実施しているグループや個人については、その実態がいまだ把握できていないのが現状である。
一方、交通ボランティア類似活動である、ガイドヘルパーについては、厚生省の定めた登録ガイドヘルパー以外の視覚障害者を対象としたガイドヘルパーについても、全国組織が作られている。また、移送サービスについても平成9年より全国での組織化が図られており、高齢者や障害者等の移動に伴う支援のネットワークが整備されつつある。
今後、こうした広義の交通ボランティアを含めて、高齢者や障害者等の移動支援のための全国的なネットワークづくりの必要性が高まっていくと考えられる。