(b) 階段や事務室等の構造物がある部分 1500mm
・残り寸法は、1000〜1200mm程度であり、離隔200mmの場含には、車いすを考慮した1200は確保できる。
・柵内1200以上でも、旅客流動に与える影響を検討する必要がある。
特に乗降人員が多い駅では、乗降時の流動、乗車待ち列と乗車流動等を検討する必要がある。
・一方、離隔400では、柵内1200の確保は不可能となる。
(c) 構造物があり、かつ柱がある部分 1500の壁+柱
・この場合の柱は一般的には壁寄りに位置し、ホーム端から1000以上は離れているが、1500以内に位置することには変わりなく、現実には最も多いケースである。
・また現実的に構造物まで、1500の寸法が確保されていない場含(一部、全部)もある。
(d) 狭陥益部設置の考え方
柵のホーム内側面と壁面等との間隔を1200mm以上確保することを最低条件と考える。ただしこれは車いすと歩行者がすれ違う場面を想定しているので、上家の柱等が一部かかっていても支障ないと考える。
すると、以下の考え方ができる。
1] 狭隘部には、柵を設置しない(できない).
車両限界から200離れた位置に柵を設置すると、内側が1200mmに満たない場合がある。
2] 一般部は離隔400で、狭隘部は内側1200として、離隔を200等と小さくする.
3] すべて離隔400あるいは200で揃える.
全面400程度を確保できれば問題はないが、そうした駅は少ない。
ここで、路線・駅・駅内の部分の条件により、柵の離隔の考え方を変えてよいか、という問題が生じる。
柵がある部分とない部分の混在、複数の離隔の混在(同一路線・同駅)が許容できるか検討する必要がある。
特に、視覚障害者に対しては、音、床標識等で柵が無い部分との明示が必要と考えられる。
1.2.2 柵の高さ
柵の高さとしては、基本的に高いほど、ホーム側旅客にとっては、安全性が高まるものと考えられる。一方ホームドアと違い、自立している柵の場合は、構造強度及び景観(圧迫感)の問題から、あまりに高いものは問題がある。また、客室の窓が開く構造の車両の場合は、車内の旅客から容易に届く高さでは問題がある。
最大の課題は、出発監視の問題である。先ず物埋的に車掌が柵と接触しない高さであることが必要であり、次に柵が面をなしてならんでいるとき監視が可能であるか、という問題となる。
なお、柵との接触を考える場合、高さと離隔距離を連携して検討する必要がある。柵が低くても離隔が充分あれば、接触することはないが、ある程度の高さでも離隔が小さいと接触する可能性は大きい。
各種の関係寸法をまとめてみると、
・最低寸法として、道路柵程度 500mm程度
・車両客室窓下 800mm程度
・建築基準法、ベランダ手すり 1100mm
・先行的事例(東京モノレール・東急) 1200mm
・最高寸法としては常識的には 1500mm程度