1] ホーム側旅客の安全性
・柵につまずいて、転倒するような低さは避ける。
・「柵への寄り掛かり、持たせ掛かり、柵からのはみ出し」等の行動は、基本的には旅客の責任であるが、あまりに容易に触車してしまう寸法は避ける。(座り易い、寄りかかりやすい等)
2] 車掌からの監視
・出発監視時に接触する高さでないこと。
・特に曲線ホームで、現状程度の見通しが確保できること。
3] その他
・圧迫感、旅客からの見通し等
「鉄道における視覚障害者に配慮した誘導方策等の検討に関する調査報告書」(平成10年3月、財団法人鉄道総合技術研究所)[資]-40〜[資]-41
3. 柵からの乗り出し試験
(1) 方法
身長の異なる被験者を選び、柵から身を乗り出す等の行為をビデオから解析した。
・日時 1997年9月(鉄道総研構内)
・柵高 1100,1200,1300(mm)
・被験者の身長 1650,1700,1750,1800,1850(mm)
について、100mm単位の目地の前で、
・寄り掛かる 正面向き、横向き
・覗き込む
・手を伸ばすの行為をする。
その時、最も柵(のホーム内側)から外方に出たポイントをマークした。
(行為内容によっては、被験者によって、最も遠い部分が、「頭」と「肘」に分かれた場合もある)
(2) 結果
被験者の体型・身体の柔軟性等によって、身長毎のリニアな結果にはなっていないが、概ね身長を反映した結果にはなっている。(図4.3.1)
1] 最も柵から遠い位置まで届くのは、「手を伸ばす」であり、600〜700である。
2] 「寄り掛かる」は200〜300の位置であり、「正面向き」では、「覗く」に近い形になってしまう(頭の方が出る)場含もある。
なお、身長が高く、柵が低い時は、体勢が苦しく、現実には寄りかかれないと思われるケースもあって、柵の高さとの明確な関係は見られない。
3] 「覗く」は、200〜600まで幅があり、柵の高さとの関係が見られる。
柵が1100の場合、300〜600,1200で200〜400,1300だと、200〜300の範囲となる。
4] 荷物については、スキーを寄り掛ける、鞄を背負う等も300以内には収まる。