そういうことで車体工業界も実はヨーロッパ・ドイツの後ろ向きというお話を聞きましたけれど、急ブレーキ対策として後ろにパットがあればぶつからないので簡便に横だけを止める固定方法で後ろ向きも良いのではないかという話もありますので、これから勉強過程かなと思われます。
●鎌田
ありがとうございました。まだまだいろいろ議論があるかもしれませんが、あまり時間もございませんので、最後のバス交通の今後という話題に移っていきたいと思います。
今日パネラーの方々からいろいろ話題を提供して頂きまして、特に運輸省の方からございました規制緩和というもので、バス交通は今後どうなっていくのか、どうしていきたいのか。多分自治体等の役割も大きいのではないかと思いますけれど、最後にその辺について高橋先生の方からお願いしたいと思います。
総括と言いますか、今日の議論を聞いていてどういう期待感があるかとか、そういった面からのコメントを頂けますか。
●高橋
総括というお話ではないのですが、2点ほどお話をさせて頂きたいと思います。まず第1点目は、鎌田先生がお書きになった一番最初の方に「バス交通は今後どんな方向を目指すべきか〜福祉・環境・規制緩和〜」ということで規制緩和についてですが。どこかの宣伝ではありませんが、規制緩和をプラスと考えるか、マイナスと考えるかというところだと思います。
先程の太田先生の話にもございましたように、規制緩和というものは今までの枠に捕らわれないで物を考えるということではないかなと私は考えております。その点からいけば、全ての地方で、全ての都市で、同じようなバス導入というようなことを、私は考えなくて良いだろうと考えます。中型・小型のノンステップバスが出てきてもそれは良いと思います。
私は2年ほど前にフィリピンに何カ月か居たことがあるのです。フィリピンは大型バスが走っています。これは日本から輸入した中古のバスなのですが、これを右ドアから左ドアにして、向こうの方は大変器用ですので簡単に作り直して走らせてしまいます。そういう大型バスも走っていますし、ジプニーという10数人乗りの小型バスも走っています。それは基本的にマーケットメカニズムに合わせて、幹線は大型バス、トリップ長が短い所は小型のバスということで走らせています。全ての今までのバスという一括りではない、枠を少し超えたような考え方でいったら良いのではないかと思うのが一点です。
もう1点。これは今後の考え方だと思うのですが、これからは都市が選ばれる時代だと考えております。要するにいろいろな都市でいろいろな特徴をもった行政政策に対し住民が都市を選択するというようなことだと思います。いわゆる同じ補助金を貰ってもどう使うかというのは、これからの地方自治体にかなり任されてくる部分ができるのではないかと思います。先程協調補助ということで国も出すし地方も出すということですが、これは本当にノンステップバスだけを対象としている補助なのかということを、もう少し考え直してみたいと思います。ノンステップバスを導入するまちもあっても良いでしょうし、もっと違うような所に福祉政策として出すまちもあっても良いのです。それをトータルに住民というか、皆さんが判断すべきです。例えばこの先何十年か分かりませんが、まちを住み替えるということもあるでしょうし、まちの中で住み替えを考えるということもあると思います。