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補助金がつくから何でも装備していいものにしたいというのもわからなくはありませんが、ノンステップバスをもっと普及させていくという観点からすると、もう少しコストダウンとか、仕様の統一といったところに気を配っていくことが必要ではないかと思います。そういった意味で、公的補助を前提として福祉型車両を捉えるのか、次世代にはそういったバスが標準的なんだということにするのか、その辺をここ何年かできちんと決めておく必要があるのかなという感じがします。そういう意味で、補助を出す側の岩崎課長からどう考えるのがよいのか、個人的な意見でも結構ですのでお話いただけないでしょうか。

 

●岩崎

補助金でどこまでできるかというと、年3000両の内、ノンステップバスが1000両として、車両費が通常型で1600万円、ノンステップが2300万円とすると差が700万円、ということは70億円程度の公的補助が必要といえます。今は、100両単位の数ですから、補助金で助成しながら行っていますが、これくらいの数になって70億となると、運輸省の予算でみれば地方バスの補助を除くと20億円程度ですから、これではとても足らないということになります。ですから、車両価格が本当に下がって、次世代の標準車になってくれれば本当にいいと私は思います。

今のままでは、補助でやるには限界があります。そのため、車両価格が下がるか、結局利用者負担でやっていくのかというどちらかになるのではないでしょうか。この利用者負担になっても、先程の東急バスの例のように、バスのお客がどんどん増えてということであれば良いのですが。そちらの方に少々の補助と、少々の税金のおまけみたいな形で、後は利用者が増えるからといって、事業者がどんどん入れて頂くということが望ましいストーリーかなと思うのですが。そいうように行くかどうかは、やはり試行錯誤を重ねながらやっていくしかないのかなと思っています。

 

●鎌田

ありがとうございました。ノンステップバスが良いということでお客さんが増えて、先程の東急さんの例にありましたように、あれだけでは運賃収入の増加分というのは少ないかも知れませんが、そういうものが良い方向のスパイラルで上がっていくようなフィードバックがかかっていくと。最初は補助で立ち上げて、ある程度まで行ったら値段が下がっていく。そういうような形で、次世代には何とかして標準車として普及させたいなというのが、私の考えとしてございます。

今のバスが高いか安いかということを考えてみますと、私は機械工学を専門としていて、物の作り方、値段、どういう工程でどうやっていくのか、どういう仕様決定をするのか、そういう形で見ていきますと日本のバスというのはあんなに手間がかかっているのに、あれ位の値段でできているというのは、結構驚異なことでございます。あれだけ手間をかけているのであれば、もっと高くてもいいような値段がついても良いぐらいだと思います。ただ逆に日本のバスがあれ位の値段で良いのかと聞かれましたら、あれは高すぎるというふうに思います。そうすると、そういう2つのギャップをどう考えていくのかというと、バス作りの無駄を省くしかない訳です。先程から仕様の標準化、統一化の話がございましたけども、矢口さんはメーカー仕様丸呑みみたいな発言をされましたけれど。丸呑みが良いのか、八大都市の統一仕様でいくのが良いのか。八大都市仕様もあまり値段が下がらないところにターゲットがいってしまったようでございますけども、それをどうやってぐっと引き下げていくのか、というのが大きな課題であると思います。

 

 

 

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