さらにおもしろかったのは、最後の東急さんのアンケートなんですが、その評価を実際の利用者に聞いているということです。乗っている方は実際これはいいものだと、当たり前の結果が出ているなということ。さらに、最後の質問で料金を上げてもこういうものを入れてもいいのかということを質問されていることが大変先駆的でよろしいかと思います。当然、こういういいものを入れると高い。しかし、高いものを如何に入れていくかということを考えるとき、実際にこれくらい高いのです、高いのはこれだけいい技術があるのだということを、利用者に対する“アカンタビリティ”の観点から考えることが大変重要な話だと思います。最近、いろいろなプロジェクト、合意形成を行う上で、パブリック・インフォルメントという形で、計画段階から住民を参加させるということがありますが、そこで重要なのは住民を参加させた後に、どういう結果になったのかという情報をきちんと公開しているかということです。今回は、その情報公開をキッチリ行っているということです。その意味でいけば、さらにこのようなアンケートをとっていけば、利用者が本当に望んでいる仕様というのはどういうことなのか、どれくらいの値ごろ感であれば利用者は払ってもいいのか、というようなことが少しずつわかってきて、その蓄積が次の新しいステップを踏み出す大きなエネルギーになるのではないか、と考えています。
●鎌田
ありがとうございました。岩崎課長のお話にもありました夢のあるバスというのは、私も全く同感でありまして、当面は今出てきたノンステップバスをどうやって普及させるのかと言うことが大事なことですけれども、もう少し先を見渡しますと、お話にもCNG・ノンステップがありましたが、低公害と低床とをどう組み合わせていくのか、よりよいバスをどうやって創っていくのか、そういうのはやはり運輸省が音頭をとって、通産や建設も合わせてプロジェクトを造り、新しいものの開発を進めてもおもしろいのではないかと思います。
海外に目を向けますと、後輪を最後部にもっていき、タイヤハウスの出っ張りをなくした車両等いろいろと提案されているようですが、どちらかというと少数派という感じでした。ところが、最近、メルセデス・ベンツが出した中型バスはディーゼルエンジンで発電機を回しモータで駆動するというバスを本格的にやるということで、試験的ではなく普通のバスとして出すという取り組みには非常に驚かされました。こういうものが日本に出てきたならば、いいのになと思います。
それから、高橋先生が言われました、住民参加、或いはどうやって合意形成するのか、例えばイギリス等ではノンステップバスをどうやって普及させていくのかということで、コンプライアンス解析といわれるような検討、バス事業者は車両購入にこれだけお金をかけられるよとか、地方はこれだけ補助できるよ、或いは住民の運賃はこれくらいが適当だよ、というようなことを合わせて何年までにはこういうようにすべきということを、詳しく調査されて、ビジョンが出されているというのを最近論文で読みました。日本でもこういった取り組みがなされて、10年間でこういうところにしたい、或いはまちづくり全体としてこうやっていきたい、というようなビジョンの中で組み合わせていきたいなという感じが強くいたしました。
次に、今の話にも関係しますが、今後の位置づけを考えていきたいと思います。今はノンステップバスは非常に高いということで、普通のバスが1600万円というのに比べ、安いものでも2100万円くらい、高いものですと2700〜2800万円という例もあると聞いております。