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効果としましては、NOxは概ね60〜70%削減でき、黒煙につきましてはほとんど排出しません。こういった環境改善効果という点では大変優れていますが、幾つかの問題点としては、軽油に対して充填時間が長い、燃料容器が重く嵩張る、燃費が悪い、例えば軽油ですと2.2km程度走れますが、CNGの場合軽油換算で1.7km程度となり、夏場などでは1.5km程度に落ち込むこともあります。それと充填施設の建設費やランニングコストがかなりかかりますが、充填施設の建設は現在補助金を頂き行っています。施設のメンテナンスについては軽油の場合ほとんどありませんが、CNGの場合、法定点検や維持管理に手間がかかります。やはり、一番の問題はガスボンベなどの低公害装置が床下に搭載されている関係で、低床化が困難なことといえます。これは低公害バスに一般的にいえることですが、ノンステップ化を進める上で大きなネックとなっていると思います。

こうした問題を解決するための一手段としまして、CNG・ノンステップバスの開発・導入が上げられるのではないでしょうか。ノンステップバスの良好な乗降性とCNGバスの低公害性を兼ね備えた試みが重要と考えられます。具体的には、ガスボンベを屋根上に設置し、低床化するという方法です。これにつきましては、ガス容器にかかる規制が緩和されまして、アルミ製やFRP製或いはプラスチックライナー複合容器等が使えるようになりました。従来は鋼鉄製等でしたので、重量も半減したため、屋根上に設置できるようになりましたことから、この車両が実現できるようになりました。

今回、運輸省の先駆的低公害車実用評価事業の補助を受けまして、平成10年度中にCNG・ノンステップバスを2両導入する予定でおります。床面の高さはノンステップバスと同じですが、車体の全高はノンステップバスより約35cm、通常のバスよりは約15cmほど高くなります。このようにノンステップバスとCNGバスの良い面を兼ね備えたバスということ、環境改善効果の高いバスということで、交通局としては積極的に導入していきたいと考えています。しかし、問題は車両価格が高いということ、CNG関係でのランニングコストがかかること、充填設備を設置していない営業所には配置できないことなどがあげられます。

先ほども自治体・公営企業の財政上の問題も出ましたが、交通局もご多分に漏れず財政状況は悪い状況にあり、私共も車両購入費や車両修繕費等についてとにかくコスト削減ということを念頭に置きながら行っているわけですが、その試みの一つとしてノンステップバスの8都市開発技術会議についてご紹介申し上げます。

現在、ノンステップバスについては、メーカーやユーザーのまちまちな仕様で開発・導入がなされているわけですので、価格的にもまだ高価なものとなっています。やはり、ノンステップバスの導入・拡大を考えますと、価格の低下ということが条件ではないでしょうか。ユーザーとして、あまり細かいことはわかりませんが、価格を低減させるためには、まちまちな仕様を共通化・標準化していくとか、仕様の簡素化を図って量産化に馴染む仕様とする。そして量産化によりコストの削減を図るとともに、大量発注により価格を低減することができるのではないかと思います。昨年の11月に7都市自動車技術協議会におきまして、8都市のノンステップバス技術協議会を設置しようということが決まりまして、札幌、仙台、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、東京の8都市の公営交通が互いに情報交換しまして、導入車両について問題点や課題、評価・改善案を持ち寄りまして、集約・検討して、仕様の共通化・標準化を図ろうという試みです。

 

 

 

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