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●豊島

今お話ありましたように、自動車はどうしたって便利です。便利な自動車が余計に走れば、バスはあまり乗らなくなると。例えば2種免許なんかは、乗用車はともかくとして駐車場から税金を取って、一般大衆交通の方に、それを支払っているというような話があって、関係市町村にお願いしましたら「それは国会でないからできない」と。条例で決めて取って下さいと言いましたが、なかなか難しいようです。

私どもで今考えておりますのが、バスの中でお互いに話し合えたりすることが、バスに乗ること自体が楽しいというムードがあるバスを作りたいと思っています。これは西ドイツに行ってつくづくそう思ったのですが、話しかけてこられまして「どこへ行くのですか」と聞かれました。私はどこの町に行ってもバスに乗りますから、この時も乗っていたのですが、「どこへ行くのですか」と聞かれて困り、ホテルの名前を言いました。すると、皆が私の所に来まして運転手はバスを止めまして、「すぐ降りなさい。方向が違います」と言うのです。夜だったので非常に困りましたが、しかしそういうバスはとても気持ちが良いです。皆さんは自分達のことだけではなくて、他人のことを気づかってくれるバスです。そんなバスにしようかと思いまして、努力しております。

先程すごい便利な停留所の話がありましたが、実を言うとあまり金をかけないでできます。それを企画しまして、システムを組まさせたのですが、バスの接近そのものをコンピュータ1台をかければ、全てできるのです。その地域の案内図も全てできます。しかし、それを全て負担するだけの力がバス会社にはございません。それを広告を取ってやる方法も考えました。そしてできるのですが、先程言われました3省庁の関係がございますけども、なかなか難しい省庁もございまして「置くことが駄目だ」と言われていますが、これも1つずつ解決していきたいと考えております。

どちらかと申しますと、こういう所であまり話す機会もございませんでしたし、公の行動もしないで自分だけの会社を中心に物事を考えておりましたが、この機会を良い例に中央に働きかけまして、現実的なことにしていきたい。そのためには、皆さんのお力もお借りしなければならないと思います。

どうぞひとつ、今後ともよろしくお願いいたします。

 

●久保田

ありがとうございました。それでは塩田さんよろしくお願いいたします。

 

●塩田

先程の竹山取締役の話に近いのですが、バスという形態の輸送手段のフロンティアは、まだまだ大きいと思います。しかしながら、バス会社自身が過去20年位チャレンジし続けていい加減疲弊してしまっているのではないかという懸念があります。利用者の方もバス会社に苦情を言っても今更仕方がないので、やむなく駅まで送ってもらうとかするようになり、お互いに不幸な関係で、みすみす利用者を逃しているというところがあると思います。やはり毎日通勤するとか、通学するとか、通院するとか、買い物に行くという交通需要は決してなくなることはないものです。

 

 

 

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