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●竹山

路線の廃止というよりも、どうやって路線を残していくかということを第一に考えていきたいと思います。利用者の人達と一緒に考えた結果でこういう形になったとか、結果的に減回されたとか、廃止されたとかという状態は、私ども会社でも今後あり得るのですが、それよりも公共交通であるバスを、この地域でもってどうするのかという所からスタートしないといけないと思います。あるバス会社が収支が合わないから辞めるだとか、バスを殆ど利用するお客さんがいないのに、残してくれだとかという話だけでは、やはり済まない気がします。

やはりそこの話し合いから、スタートして、その先はいろいろあると思いますが、私どもとしては、そういうスタイルでいきたいなと思っています。

 

●塩田

まず、5年後はどうなるかという話ですが、運輸省としては5年間のうちにできることは全てやってもらいたいと思っています。浜松市には非常に立派な先進事例になって頂きたいと思いますけども、浜松市以外にも手を挙げていらっしゃる自治体もあるわけですから、浜松市には引き続きトップランナーで走って頂くとしても、その後は後進に道を譲って頂きたいと思います。太く、短くかは分かりませんが、5年の間になるべく集中してやって頂きたいと思います。

2番目の問題はなかなか難しい問題なのですが。バス路線をどうするかという話については、利用者が一人でもいれば必要な路線なんだという考え方ももちろんあるかもしれませんが、やはりサービスを提供した見返りに運賃を頂いているという企業活動の中で、バス事業者としては事業として成り立つ分野と、成り立たない分野との区分けがあってしかるべきという気がします。その場合に事業者として採算が合わないから、すぐに辞めるという訳ではいけないと思いますけど、他方どうしても営利事業の限界というのはあると思います。

その上で、採算が合わない路線を誰が支えていくのかという問題が次に生じてまいります。その場合に、もし地元でどうしても必要だということになれば、どういう形で地元で残していくかが課題になります。その場合でも、すぐにお金を出して下さいということではなく、例えば、それぞれの市町村にスクールバスとか福祉バスとかのいろんな車両があると思いますので、それらをうまく活用して運行できないかとか、もしくは同じまちの中に乗合バスが走っていて、それ以外の運行車両もあるので一体的な運用をするような創意工夫がないのかという問題意識です。

全国での取り組みを色々みていくと、創意工夫をされている市町村が全国に結構たくさんいらっしゃいます。例えば、非常に需要が少ない地方部ではありますが、いかにうまく住民の方々の足を確保するのかということに最大限努力されている事業者が相当数いらっしゃいます。こうした取り組みは非常に見えにくい地道なものですが、そういうものを制度として支援することも考えてはどうかと思っています。

また、こうした努力と合わせて、地元がどうしても維持していくためには、最後はお金が必要になるという話になるでしょうから、そのお金をどのように確保していくのか、すなわち地方財源をいかに確保していくのかという議論も同時に考えていく必要があると思います。

全国で今ある路線の全てが残るということは難しいかもしれませんが、本当に必要な路線というものを厳選し、地元としても残そうという合意が得られたものに限っては、関係者の人達、それは地方の人達かもしれませんし、国もそうなんですが、お互いに協力して残していきましょうということになると思います。

 

 

 

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