今2つ電車の例でしたので、次はバスです。これはかなり有名な例ですが、アメリカのデンバーという所です(写真I-7)。ここが目抜き通りなんですけれど、約1.6キロあります。ここの間だけを1日中往復するバスというのがあります。かなり数が多いですが、ぐるぐる回っています。
このバスなんですが、このバスはタダなんです。何回乗っても、どこで降りてもタダです。やはりデンバーの街では都心部で、公共交通と人のモビリティを高めることによって、郊外のショッピングセンターにない魅力を創り出そうと、こういうコンセプトであります。なんでタダにできるかというと、出所は2つありまして、1つは市の税金。もう1つは沿道の企業が出資しています。もちろんお店をやっているところも出しますし、それから業務を営んでいるビルも出します。この地下に大きなバスターミナルがあって、郊外からバスがやって来て地下に入ります。エスカレータ、エレベータで上がると今のタダのバスに乗れる。しかもどこの交差点にもバス停がありますので、朝勤める人はバスで来てタダのバスに乗り換えて、自分のオフィスのすぐ目の前で降りるということができます。従って、これだけ便利ですと、自動車の通勤というものがある程度抑制されますし、車での買い物もある程度抑制されるというメリットを考えて、企業とか、市、つまり市民がこれに対してお金を出すという、こういう意思決定をされた訳でございます。
今日のテーマでいうと、これは良くない例でありまして。普通のバスというのは非常に床が高いバスでありまして、この辺のふくらはぎを見て頂きますと、非常に乗りにくいバスなんです。このバス車体自体は非常に問題がありますけど、例えば、ここにノンステップバスがぐるぐる走っているということを想像して頂ければ、いかに素敵な街ができるんじゃないかと想像して頂けるのではないかと思います。