イ.建物へのアクセス(2段階評価)
完全アクセス可能
・段差がなく(3cm以下はの差は段差と見なされない)、
・あるいは車いす用通路勾配が最大6%で、
・ドア幅が最低80cmで、
・エレベータのドアが最低80cm、奥行が最低120cm
限定アクセス
・段差がなく(3cm以下はの差は段差と見なされない)、
・あるいは車いす用通路勾配が最大6%で、
・ドア幅が最低65cmで、
・エレベータのドアが最低65cm、奥行が最低90cm
ロ.トイレへのアクセス(2段階評価)
完全アクセス
・ドイツ工業規格18024(ドア幅が最低85cm、奥行が最低120cm)
限定アクセス
・段差がなく(3cm以下はの差は段差と見なされない)、
・ドア幅が最低65cmで、
・ドアの鍵が中からかけられる
ハ.エレベータの有無
(5) 障害者から見た評価
1] シュツットガルト身体障害者協会
イ.組織
同協会(Korperbehinderten-Verein Stuttgart e.V.)は、車いす使用者が会員の中心で、運営資金の内訳は、STサーヒス60%、州・市からの補助金20%、会費・寄付金20%となっている。交通施策については、障害者が交通事業体の投資判断に介入する権利を得られるよう活動を続けている。
ロ.活動経緯
これまでSSBやドイツ鉄道から同協会に事前相談がなく、障害者の公共交通機関へのアクセスが有効になされていなかったが、1993年以降、これらの交通事業体の担当者と話し合う体制ができあがった。
交通事業者が行う投資額の85%はガソリン税を財源とする連邦政府からの補助金であり、交通事業者は女性や子供等の社会的弱者の立場に立って投資判断すべきと主張している。
特に、今後の高齢社会の到来を考えると、利用者全体の1/3以上を占める可能性のある社会的弱者(高齢者、子供、障害者等)の、立場を無視するようなこれまでの投資判断はできないであろうとの認識をもっている。一連の社会的弱者対策は、結果として健常者にもメリットをもたらすものと考えている。