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図37 流速によるドップラーシフトの概念図

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となる。従って、5ピクセル程度のアジマス方向のずれ(黒い筋)が生じる可能性はある。一方、ここで対象とした画像に見られる黒い筋状のパターンは数km程度の幅を持っており、流速によるシフトのみでは説明がつかない。

以上の議論は流速がステップ状に急激に変化する場合(図38上)を想定している。このケースでは流速の変化点に輝度値のギャップが発生することとなる。

一方、より現実的なケースとして流速がある幅を持って連続的に変化する場合(図38下)を考えると、変化幅の中では流速の差による水平位置のシフトが徐々に発生するため、変化幅内の輝度値は全体的に発散する傾向となる。結果として変化幅全体に輝度値の低下が見られることとなる。観測地から見た変化のパターンはこのような連続的な変化を示しており、流速変化域の幅と輝度値の低下領域が一致するものと考えられる。

 

 

 

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