さらに、オーストラリアはアメリカとの同盟を最も重要な戦略的関係と位置づけ、戦略的重点を北東アジアと規定し、日本を重要なパートナーと認識し、日本との協調体制の必要性をオーストラリアの外交通商白書や国防白書は次のように述べている(15)。
「オーストラリアの対日関係の奥深さと質は、オーストラリアの幅広い安全保障と経済上の目標推進のため極めて重要である。政府は最上級の相互依存関係を築き上げている。..........今後の15年間に、日本はアメリカとの強固な同盟関係の枠内で、徐々に自国の安全保障に対してより大きな責任を果たし、域内でさらに密接な防衛提携を促進して、オーストラリアにとっていっそう重要な防衛上のパートナーになるであろう」(『国益に沿って:In the National Interest-Australia's Foreign and Trade Policy: White Paper』)
「アメリカとの同盟は最も重要な戦略的関係である。東南アジアや南西アジアや南西太平洋地域の多くの国との長年にわたる防衛の連携も協力促進の基盤である。われわれは域内の平和と安定のために、できるだけ多くのアジア太平洋地域諸国の間で共通の決意推進に努めている。しかし、東南アジアや南西太平洋地域の近隣諸国との絆が、膨大な戦略的重要性を持っているものの域内の戦略的重点が北東アジアにあるのは事実である。このため我々は北東アジア、特に日本と中国との連携を強化している。オーストラリアは日本との戦略的利害を多く共有しており、すでに定期的なポリティコ・ミリタリー協議(PM協議)を発足させ、これを情報交換など適度の軍事的連携で補完している」。
(『オーストラリアの国防政策:Australia's Strategic Policy』)