彼らはいつも船の金庫から金品を奪取し電気製品を盗む。これに対して、船を停める為の明白な接近や武器による攻撃は、香港-ルソン-海南島の海賊エリアより更に北において、より一般的である。
アジアのほかの場所における攻撃はより暴力的である。人々は船外に投げ出され、撃たれ、溺死する。多くの場合、海賊行為は本当の危険を示している。乗組員の生命だけでなく交通量の多い地域における他の船にとっても同様である(200隻、それらの半分が石油タンカー、が毎日マラッカとシンガポール海峡に入る。)最近の国際海事機関(IMB)の海賊行為統計によると、1995年と96年に世界の海賊事件の50%以上が東アジア地域で起きている。例えば1996年の全世界の海賊による攻撃175件のうち100件が東南アジア地域で起きた。
地域的海賊行為におけるこれらの傾向は、窃盗その他の犯罪を犯す為にどのような船にも乗り込む行為は、疑い無くシーレーン防衛に対する深刻な脅威を示し、地域の安全に対する更に広い影響を持っている。
4 石油の流出と海洋汚染
東アジア地域は二つの巨大な半ば囲まれた海を持っている。それは、36万2000平方マイルを取り巻く、黄海、東シナ海。44万5000平方マイルを取り巻く東海(日本海)。海洋汚染に関し、次の基本的観測がなされる必要がある。最初に、海岸および接する地域は、世界で最もひどい汚染集中がある。第二に、これらの地域は世界の沿岸ゾーンにおいて最も産業が集中している場所の1つを含んでいる。第三に、この地域は世界の海運ルートの非常に集中している場所で、衝突や下塗り、タンク清掃による排出、漏れもしくは、主な不安である人為的ミスからの汚染に対し被害を受けやすい。最後に、その沖には、石油やガスのかなりの潜在性がある。
このような条件で、その地域は、明らかに大きなスケールの悪化の潜在性に直面している。そして、それは船の航海を妨害しかねない。実際、黄海、東シナ海沿岸の海は、主に危険な積み荷や急成長する沿岸国の産業活動に起因する汚染物質によって、すでに苦しんでいる。また、東海(日本海)も汚染の深刻な兆しを示している。大きな沿岸地域、主に日本は、すでに非常に汚染されている。もし強力な措置が取られないのなら、事態は悪化することは、たやすく予見できる。環境の重要性に対する公的そして国家的認識が大きくなるにつれ、海洋環境の悪化は、地域のシーレーン防衛に対する脅威の深刻な潜在的源を作るかもしれない。
これらの既に説明した事に加え、この地域におけるシーレーン防衛に対する、多くのその他の脅威の源がある。よく知られているように、東アジア、特に北東アジアは、沿岸諸国が比較的少ない揉め事で、どうにか共存してきた場所においても、高い軍事的緊張を持つ地域である。この地域における実際にある重要な軍事的準備は、争いの火花をきる潜在性を持っている。従ってシーレーン防衛に対する脅威を示しているのである。