5. 実 行

VTMC(船舶交通管理センター)は、VTSセンターにおける航路計画と戦略的交通管理計画についてのアドバイスシステムとして活動するよう設計されている。追跡している全てのVTS目標に対し、実際の通過点から目的地までの詳細なルートを計画、編集、評価する。VTSは包括的な航路編成パッケージを提供する。この技術は全てのコースを手で組立て、どの航路の部分についても針路と速度を設定できる。作業負荷を減らすために、運用員は使用頻度の高い各種のルートを個人用のファイルに保管することもできる。ファイルは後でルートの変形やルート計画のテンプレートとして使用することができる。
時間毎のシュミレーションを基礎にした経路予測ツールには、異なる種類の動的船舶特性が含まれている。このツールを使用して、将来のルートの評価ができる。この結果グラフや数字を使用して危険に遭遇する状態を監視画面上に表示することも出来る。
VTMCは既存のVTS支援システムに追加するものである。これは現在の交通状態がVTSシステムから送られなければならないことを意味する。VTMCは容易にこれらの接続要件に適合させることができ、システムに加えて実演モードを提供する。内蔵の交通映像リアルタイムシュミレーションで、VTMC何れかのVTSシステムからの別のモードで訓練のための機能を独立して果すことができる。
VTMCは、VTS運用員の経験や知識を充分に考慮に入れて、コンピュータ支援戦略的交通管理の概念を提供することになる。
同時に安全の改善、特に西バルチック海域におけるHSCも含めたフェリーやRO-RO船の安全の改善がドイツ・スウェーデンの運輸省管理のもとで、両国の合同研究計画として進められている。BAFEGISプロジェクト(バルチックフェリー誘導情報システム)ではすでに提供されている機器でのフェリー交通の保安を改善する可能性を研究している。BAFEGISプロジェクトの目標は、バルチック海において、AIS及びECDISを基礎にしたRO-ROフェリーに対する情報、誘導、監視システムの建設、テスト及び開発である。Wismar大学の海洋学部は科学的開発でこのプロジェクトに参加している。
参考文献
