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3.2 代表的な船用レーダーおよび海外の海上監視用レーダーの諸元例

 

港湾で使用される監視レーダー(surveillance radar)は、港湾レーダー(harbour radar)とも呼ばれ、通常の船用レーダー(shipborne radar)およびレーダープロッティング作業を自動的に行う自動レーダープロッティング装置(ARPA:Automatic radar plotting aids)の性能に加えて、高精度、高分解能、クラッタの除去、高稼動性、遠隔操作性などの要件を備えなければならない。

 

しかし、一般的には通常の船用レーダー/ARPAの改良型となっていることが多い。海外の海上交通システムなどは、通常の船用レーダー/ARPAの規格に準拠した(すなわち、航行船舶間の相対速力で約70ノットまで追尾可能した船舶搭載用の装置を陸上に設置した)結果として、一般に当初から(監視船舶の対地速力が約70ノットまでは追尾可能な)高速船対応のシステムとなっている。

 

すなわち、海外の海上交通システムでは9GHz帯の電波を使用した高精度および高分解能のレーダー装置が多く、レーダーアンテナの回転数は毎分約20回転となっており、レーダーで追尾可能な船舶の最高速力はカタログによると80ノットとなっているものもあるがその他のカタログなどに最高速力の記載が無いためその詳細は不明である。

 

世界の各海上交通システムの海上監視用レーダーおよび代表的な船用レーダーの諸元例をつぎに示す。

 

 

 

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